伊吹山(1377.3m)


★ひとこと   「上平寺城跡から弥高寺跡経由山頂を経て8合目から弥高尾根へ」

弥高尾根から南を望む
   
★行った日   2020年6月21日(日)  晴一時曇   単独
 
★コース

高槻4:42(名神)=米原IC(R21、県道248、県道240、県道244、県道531)=6:32上平寺登山口駐車場6:40→7:37上平寺城本丸跡7:44→8:09弥高寺本堂跡8:16→△838 8:41→尾根道出合9:07→9:36表道出合手前9:46→避難小屋9:53→10:47 8合目10:52→11:20(1377.3m)伊吹山(昼食)11:43→12:24山頂BS12:32→8合目13:13→尾根道出合14:07→14:22△838 14:31→15:19上平寺登山口駐車場15:28(県道531、県道244、県道248、R21)=米原IC(名神)=高槻17:23

 梅雨の中休みに久しぶりに上平寺道で伊吹山だ。上平寺を起点に上平寺城跡から弥高寺跡に寄り道し、弥高尾根を過ぎて表登山道に合流して山頂を周回後、弥高尾根を下るつもりだ。コロナ禍明けの晴れの休日とあって混雑を予想したが、表登山道と違って閑散とした登山者駐車場到着だ。
 伊吹神社参道に入り、京極氏館跡のある舗装道路を進むと伊吹神社鳥居横が登山届ボックスのある上平寺尾根登り口だ。上平寺界隈は、一時北近江の大勢力を誇った柏原宿の清滝に墓所のある京極氏の館跡や城下町のある拠点だ。杉大木の立ち並ぶ山道を進み、小沢を渡って斜面を登って旧道らしいV溝の道に合流、ジグザグに高度を上げる。Ca550付近からカエデやコナラなどの広葉樹の森となり、木漏れ日を浴びながら登るとCa620三の丸跡の平地だ。二の丸跡を過ぎると右手上方の平地が上平寺城本丸跡だ。土塁や空堀をめぐらした台地からは関ヶ原が俯瞰できる。大堀切を渡るとすぐに上平寺城支城の弥高寺跡分岐、左へだらだら坂道を山肌に沿って下る。等高線に沿うように進み、行者谷の小沢を過ぎてしばらく進むと広大な草原の平地、弥高寺本堂跡だ。関ヶ原を中心として柏原宿や琵琶湖を眼下に望み、戦略上の拠点をうかがわせる立地だ。霊仙山を背景に広々とした草原にて小休止後、本堂跡西端から尾根道を北へたどる。草原平地の北側の土塁のような高みで踏み跡を見失ったが、凹地を過ぎて北へ進むと踏み跡が現れ、樹林帯をしばらく登ると上平寺本丸跡からきた道と合流、すぐに△838ピークの小広場だ。三角点探しはやめて正面に初見参の伊吹山頂上を眺めながら稜線を北上だ。

   (上平寺登山口Pを出発)  (京極氏住居跡を伊吹神社へ)   (伊吹神社横登り口)

  (杉並木の登山道を進む)    (V溝の古道?を登る)  (Ca550尾根をジグザグに登る)

   (Ca620三の丸跡)        (上平寺城本丸跡)    (本丸跡から養老山方面を望む)


     (大堀切を渡る)        (左の弥高寺跡へ)         (途中の行者谷)

                   (弥高寺跡から南方を望む)

   (広い草原の弥高寺跡)        (稜線を北上)       (△838で伊吹山初見参)


 秋と初夏の違いはあるが5年前に来たときは背丈を超すススキが生い茂り、根元の踏み跡を探しながら藪コギしたが、現在はススキは殆ど退化して低い笹原に変貌、生態系の激変を実感だ。お陰で楽に歩け、灌木帯に出たり入ったりして、時には右にドライブウエイの尾根を眺めながら日当たりの良い尾根を進む。Ca900でロープの張った弥高尾根道を右に分け、左の斜面のトラバース路に入る。最初の小沢を過ぎ、枝尾根を迂回して次の急な谷筋をちょっと登って標高900の等高線沿いに樹林帯を東北に進み、枝沢を2本過ぎ、急坂を登ると明るい広大な草原だ。草原には上平寺尾根の小さな表示が立っている。ここまでで体力を使い果たしヘトヘト、下方5合目休憩所の人々や前方の登山者の行列を眺めながらエネルギー補給で草原に座り込みだ。ここから山頂まで変化のない上り坂の連続、歩いているより休んでいる方が長い位の最遅速で、次々と先に行ってもらいながら8合目からの岩場もクリアして何とか山頂だ。山頂は登山者や観光客で大賑わい、歓声の響き渡る久しぶりの風景に安堵しながら涼風に吹かれてカップラーメンと熱いコーヒーの定番昼食だ。山頂からは見通しが悪く琵琶湖や霊仙山がようよう見える程度、お花畑はこれから、いまは目立った草花はないが、ミヤマコアザミが咲き始めた東遊歩道を下って山頂周回だ。満車に近い山頂駐車場を経てクサタチバナの白花が道端の斜面をうずめ、グンナイフウロが草叢から薄紅色の花をのぞかせる西遊歩道をゆっくり登る。

(5年前は背丈のススキ藪コギ)   (現在は歩き易い笹原)      (伊吹山めがけて進む)

 (弥高尾根道を右に分け直進) (樹林帯を等高線沿いに進む)     (小谷を登る)


    (小沢を幾つか越える)     (表登山道の草原へ)   (避難小屋付近の多くの登山者)

   (7合目から振り返る)     (8合目付近の岩場を登る)     (大賑わいの山頂)

    (伊吹山三角点)        (お花畑のミヤマコアザミ)     (東遊歩道を下る)


   (満車に近い山頂駐車場)  (西遊歩道に多いクサタチバナ)  (草叢に咲くグンナイフウロ)

 湖北の山々を眺めながら西遊歩道を登り、西ピークを経て表登山道を下る。往路は遠回りなので省エネ最短の弥高尾根を下ることにして、8合目ベンチの次のUターン部を直進だ。雪崩止めの逆茂木列の上方を東へトラバース、鹿の後姿を見ながら進み、おそらく電柱の基部と思しき円筒形の残置物から弥高尾根を南へ下る。石灰岩まじりの灌木帯の急坂をゆっくり下り、Ca1110の急坂で右の樹林帯へ逃げ、赤リボンを拾いながら下る。往路で登った谷筋の上流に当たる広い沢筋から左の尾根に上がり、どこからか現れた踏み跡を辿って笹藪を抜けて樹林帯に入ると往路出合だ。稜線を順調に下り、△838で山頂から初めての休憩、フルーツゼリーで疲れを癒し、伊吹神社に一礼して上平寺駐車場帰着だ。
 上平寺尾根から弥高尾根のコースは表登山道に比べて、広葉樹林あり城跡あり絶景のプチ藪コギありの変化に富んだコース、樹林も多く夏向きだ。山頂のお花畑はこれからだが、歴史を物語る上平寺城跡や広大な草原の弥高寺跡など興味深い。正式の登山道はないが弥高尾根は踏み跡を探しながら歩く野性味が魅力だ。

                    (西遊歩道から北方を望む)

                   (西ピークから南方を望む)

   (西遊歩道を振り返る)    (8合目付近から弥高尾根へ)   (円筒から尾根筋を下る)

  (弥高尾根を下り続ける)     (尾根に咲くコデマリ)       (灌木帯のプチ藪コギ)

  (笹藪の踏み跡を辿る)      (樹林帯で往路出合)       (△838で小休止)

   (大堀切付近を下る)         (伊吹神社鳥居)       (上平寺登山口P帰着)

★道で出会った花

    クララ(本丸跡)           ウツギ(行者谷)        サワギク(行者谷)

    コナスビ(弥高寺跡)       エゴノキ(弥高尾根)      ガマズミ(弥高尾根)

   ヤマエンゴサク(5合目)      ヤマガラシ(6合目)      オドリコソウ(7合目)

   ハクサンハタザオ(8合目)    イブキシモツケ(8合目)      ヒメレンゲ(山頂)

  コバノミミナグサ(山頂)       キンポウゲ(山頂)        ミヤマコアザミ(山頂)

    ヒヨクソウ(山頂)        オオマムシグサ(山頂)     ヒメジョオン(山頂) 

   クサタチバナ(山頂)        シモツケソウ(山頂)       クサフジ(山頂)

    グンナイフウロ(山頂)       ヤマニガナ(山頂)     レンゲツツジ?(弥高尾根)

 イブキタンポポ?(弥高尾根)   コデマリ?(弥高尾根)      ヒメフウロ(弥高尾根)

  ヤマシャクヤク(弥高尾根)  アキノキリンソウ?(弥高尾根) サンショウバラ(弥高尾根)

★ルート断面図


★地  図
 
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       御在所・霊仙・伊吹
・2万5千分の1地形図  関ヶ原、美束

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