庄部谷山(856.1m) ★ひとこと 「新庄から巡視路で真っ盛りの紅葉と枯葉のブナ林を経て山頂へ」 ★行った日 2021年11月5日(金) 曇時々しぐれ 単独
★コース
高槻4:26(名神)=京都東IC(湖西道路、R161、R27、県道213)=6:58新庄巡視路P7:10→8:00鉄塔A8:08→鉄塔B8:27→9:08癒しの森(雨宿り)9:28→稜線出合9:44→10:40(856.1m)庄部谷山10:52→11:03P804北(昼食)11:23→11:59癒しの森12:18→鉄塔B12:40→12:46鉄塔A12:50→13:12新庄巡視路P13:21(県道213、R27、R303、R367、県道311、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻16:50 このところめっきり朝の冷え込みが厳しくなって平地でも山沿いは10℃を切るようになり、新聞の紅葉だよりも目にするようになった。かつて庄部谷山を訪れた際に、風力発電調査の測量隊と遭遇したが、幸運にも立ち消えになっていた。その後、ゼロカーボンの動きに呼応して再燃、森林吸収分もある自然破壊を無視して、近くの余呉南越前とともに美浜新庄もその対象だ。そこで紅葉見物が主だがその進捗状況も見ようと原生林の残る庄部谷山近辺の稜線を逍遥するつもりだ(実際は天候不良と体力不足のため前者のみ)。きょうは新月、西の空の和名がぴったりくる鼓星を背に出発、早朝の湖西ルートを快走、敦賀経由美浜町から耳川沿いに南下すると新庄だ。県道沿いのどんぐり倶楽部の先の除雪機のとまっている広場の隅っこに駐車だ。 巡視路マークはないが数本の赤布がぶら下がっている県道わきの草深い小径が登り口だ。ガレた植林帯の道を登り、水路と思しき水平道を横切り、杉林の小径を登り続ける。だんだん急坂になって、プラ階段も現れる谷筋を登り、落葉広葉樹の尾根を回り込むと勾配もゆるくなり、見晴しのあまりよくない鉄塔Aだ。黄葉した大きな葉っぱが敷き詰められた小ぶりのシロモジのトンネルを抜け、斜面の見事な巨木を左下に見て段丘を上ると展望の良い鉄塔Bだ。霞んでいるが鳥籠のような変電所の彼方に美浜の若狭湾が望めた。色づき始めた落葉広葉樹の広い尾根をなだらかにしばらく登ると勾配が急になり、プラ階段が始まる。標高500m付近で次の鉄塔へ向かう巡視路を右に分け、プラ階段を上り始める。ミズナラやカエデなどが色づく急なプラ階段をたどるが、殆んど流砂に覆われており上りは良いが下りは滑り落ちそうだ。きょうは持ってきてなかったがチェーンスパイクが下りには安全だ。標高550mで勾配が緩くなり、美しい緩斜面尾根だが、残念ながらガスッてしまい、標高600mのなだらかな起伏のあるブナ疎林に小川の流れる癒しの森(勝手に命名)ではしぐれ模様だ。ぼーっと霞む枯葉絨毯の樹林を無心に眺めながら、葉っぱの残る木の下でしばらく雨宿りだ。 (県道の巡視路登り口) (植林帯のガレ場の道を登る) (急なプラ階段を上り続ける) (広葉樹の尾根を回り込む) (鉄塔Aで一息入れる) (下方に見える嶺南変電所) (緩斜面で色づき始める) (小川流れる癒しの森で雨宿り) (林業作業機材の残骸) にわか雨も通り過ぎたようなので出発だ。ここからは踏み跡は落葉絨毯で消え、ピンクリボンも頼りにならないので、広い尾根筋を勝手気ままにおおよその方向へ登るだけだ。材木運搬機材(プーリー片)の残る段丘を越え、紅や黄に色づいた美しい落葉広葉樹林を楽しみながら、小さなアップダウンの続く幅広尾根を東北へ登ると大ブナの稜線出合だ。表示も目印もないが、黒谷からP677を経てくるルートとここで合流だ。薄日のさし始めた標高700mの稜線出合から北上するとブナ純林だ。黄葉したブナは見かけず、枯葉絨毯の木々に枯葉がしがみついている。カエデの落葉の目立つ急坂を登りつめると、どんぐり倶楽部付近からくる西尾根ルート出合を経て数本の杉の木が茂るP804北だ。一旦下って手前ピークを経て登り返すと林間の庄部谷山三角点の小広場だ。Ca851方面から野坂岳・三国山主稜線へ向かうか迷っているうちに、またにわか時雨だ。体力の余裕もないので下山することにして、ガスりだした山頂を後にした。すぐ先のP804北の杉の木を雨傘代わりに陣取って雨宿り兼昼食だ。にわか雨も通り過ぎ、ガスった樹林尾根を間違わないようにGPSを見ながら往路通りに下る。しばらくして太陽も顔出し、見覚えのある稜線出合の大ブナだ。 (複雑な地形の尾根筋を進む) (稜線出合のブナ大木) (緩斜面幅広尾根を行く) (薄日のさすブナ林を登る) (落葉絨毯のブナの森を行く) (標高700m稜線から山頂) 稜線をP677方向へ直進、引き返し点付近の千手観音に似た大ブナが立派だ。付近のブナ林には漏斗型のサンプル蒐集器?が数個設置されていたが、覗いても落葉しか見えなかった。薄日のさす曲線美のうねる稜線を下り、癒しの森で道草だ。左前方にそびえる岩頭に立つと見晴し抜群だ。西の視界が開け、雲谷山とその麓の鳥籠を正面に、左に湖北の山々、右に美浜の若狭湾沿いの山々が望める。癒しの森からなだらかな尾根筋を下るが、往路では濃霧で影絵状態だったが、薄日のさす尾根は紅葉真っ盛りだ。紅、黄、緑が陽光に映えて、紅絨毯とともにまさに絶景だ。標高550〜500mの砂に埋もれた急なプラ階段は、年齢的に平衡感覚が劣化してきているので、一歩一歩恐る恐る下る。鉄塔Bをからシロモジトンネルを経て鉄塔Aで小休止だ。植林帯の急坂を疲れた足を引きずって登山口へ帰り着いた。往きには湖西道路の南小松付近で工事通行止めのため国道迂回したので、帰りは熊川を経てR367裏街道から湖西道路へでて帰阪した。 (怖々急なプラ階段を下る) (色づき始めた尾根を下る) (雨雲の去った鉄塔B) (鉄塔A付近を下る) (植林帯を下る) (登り口帰着)
★ルート断面図
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 三方
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