奥川並廃村(380m)山門水源の森(357m)


★ひとこと   「腐れ雪林道のため奥川並で撤退、栃ノ木峠と山門水源の森へ」

山門水源の森の沢に咲くキタヤマオウレン

★行った日   2022年4月5日(火)  晴   単独
 
★コース

高槻4:08(名神)=京都東IC(湖西道路、R161、R303、R365、県道285)=6:30デブリ路駐6:47→田戸7:00→安蔵山登り口7:28→8:26奥川並8:57→安蔵山登り口9:51→田戸10:21→10:44デブリ路駐10:55(県道285、R365)=栃ノ木峠(昼食)(R365、R303、県道286)=13:33山門水源の森P14:30(県道286、R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻16:47

 かつて3月末から4月にかけて田戸から奥川並経由左千方へ数回登っている。今年は雪がたっぷり残っていると予想して、体力弱体化を考えると山頂は無理としても、谷山辺りまでが目標だ。昨年3月には林道の安蔵山登り口手前のグサグサ雪の滑り台で犬に吠えられながら敗退しているのが気掛かりだ。高速利用より半時間余分にかかるが経済的なびわ湖西岸経由、菅並から北海道トンネルを抜けて路面の乾いた県道を進み、所々で路面に残雪が現れだした小原の先でデブリのため通行不能だ。仕方なく付近の拡幅部に、猟犬5匹を連れた猟師の車の隣に路駐だ。
 車の温度計は5℃、グサグサ雪に悪い予感だ。スノーシュー(SS)を担いで先行の漁師を追っかけて出発だ。15分ほどで田戸、高時川を渡って残雪点在の林道を進む。右下の奥川並川は雪融けの濁流が岸辺の雪壁を削りながら渦巻いている。田戸から30分ほどで安蔵山登り口だが、かつてあった梯子や表示は姿を消し、急斜面にけもの道のような薄い踏み跡があるだけだ。このルートは非正規になったようだ。この辺りで先程の猟師に追いつき、雑談に花を咲かせて進む。今年は例年に比べて腐れ雪が早く、いつもは硬い残雪の上を歩けたが今年は山に入るのが難しいとのことだ。5匹の猟犬は紀州犬と甲斐犬を交配したもので、主人と犬の運動不足解消のためにも山に入っている。帰宅後1年前の敗退した記録を見るとその時の猟犬と同一だったので同じ人と思われる。狩猟は害獣駆除が目的だが、今年は豚コレラのため猪が激減、また鹿は豪雪で餓死が頻発、両者とも個体数が激減だそうだ。次第に路面の残雪が多くなり、しんどい雪面歩きが多くなる。やがて旧村落手前の地蔵尊あたりから腐れ雪で路面全体が覆われ、疲れ果てて旧八幡神社下の谷山登り口にたどり着いた。休憩して体力回復に努めたが、精神的にも肉体的にも前進意欲はなくなり、午後になると温度が上がって余計に歩行困難になるので、猟師に挨拶してここから退却だ。初めてここを訪れた時に見かけた、懐かしい渡るに渡れない丸太橋?を見ながら戻り始める。現金なもので、戻るとなると急に元気百倍、道端のフキノトウを頂きながら駐車地点に戻る。

    (デブリ手前に路駐)       (デブリで通行不能)     (田戸の整地された広場)

   (残雪の林道を行く)      (雪融け増水の奥川並川)   (安蔵山登り口の踏み跡)

    (残雪が多くなる)      (路面が腐れ雪で覆われる)   (集落跡手前の地蔵尊)

    (奥川並集落跡)          (谷山登り口)       (渡れない古い丸太橋?)

 
     (田戸へ戻る)          (高時川を渡る)       (デブリ路駐地点へ戻る)

 他の山に登る元気はもうないが、時間が早かったので懐かしい栃ノ木峠まで様子を見に行くことにした。R365北国街道出合まで戻って北上、椿坂トンネルを過ぎると急に雪国となり、見上げると、旧国道の椿坂峠から大国山へ登る尾根も雪の壁だ。中河内の集落は除雪されているが、庄野嶺越登り口は言うに及ばず、半明への府道も集落の外れで積雪通行止だ。路肩にはないが周囲の田園はすっぽり雪に覆われた国道を進み、ベルクスキー場跡入口の三色ポールの立つP2を横目に直進すると先月末で営業終了した余呉高原スキー場のある栃ノ木峠だ。コンクリートブロックで厳重に封鎖された福井・滋賀県境の橋から北方の山峡にホノケ山が望める。景色の良い所で昼食後、山門水源の森へ早春の湿原を見に訪れる。

    (雪の消えた中河内)        (栃ノ木峠P2)       (栃ノ木峠のデッドエンド)

 R303の永原から県道を北上するとR8合流手前に山門水源の森Pがある。5分ほどで事務所のある森の楽舎だ。保護協力金(200円)を納め、キタヤマオウレンやショウジョウバカマの咲く沢筋をしばらく辿ると残雪が消えたばかりの荒涼とした湿原だ。ミツガシワに代表される春の草花には少し早過ぎのようだ。帰りは、清水の桜に代表される湖北のサクラも未開花、晴天ながら週日とあって観光の車も少なく、びわ湖西岸を順調に帰阪した。
 残雪が多いのに気温が高く、腐れ雪のため疲労甚だしく、意欲をなくして奥川並からUターンだ。懐かしい山峡の雪景色を見ながら猟師との語らいが大変興味深かった。山門水源の森は残雪が消えたばかり、4月末から5月にかけて春の花盛りを迎えそうだ。

   (山門水源の森入口)        (森の楽舎)         (谷筋のキタヤマオウレン)

    (谷筋を湿原へ)       (谷筋に咲くショウジョウバカマ)    (荒涼とした湿原)

★道で出会った花

     ヤマエンゴサク           フキノトウ             ネコノメソウ

     タチツボスミレ?       キタヤマオウレン(山門)    ショウジョウバカマ(山門)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・2万5千分の1地形図  中河内、駄口(山門水源の森)

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