日出ヶ岳(1695.1m)

 

★ひとこと   「日出ヶ岳から尾鷲道を経て白サコ経由トロッコ跡で大蛇ーへ」

正木嶺の枯死林


★行った日   2022年8月2日(火) 晴一時曇  単独

★コース
高槻3:48(29℃)(近畿高速、阪和道、南阪奈道、京奈和道)=御所南IC(R309、R169、県道40)=6:23大台ケ原駐車場(18℃)6:32→展望デッキ7:03→7:18(1695.1m)日出ヶ岳7:36→正木嶺7:51→正木ヶ原8:14→8:27尾鷲辻8:37→9:19白サコ9:29→10:15休憩10:23→トンネル11:00→11:20大蛇ー(昼食)12:00→牛石ヶ原12:15→12:25尾鷲辻12:30→13:04大台ケ原駐車場13:19(県道40、R169、R309)=御所南IC(京奈和道、南阪奈道、阪和道、近畿高速)=高槻16:18

 例年梅雨明けからしばらく安定した夏空が続くのだが、今年は異常気象だ。7月下旬に戻り梅雨があけても南から湿潤な気流が入り込み山沿いは不安定な空模様続きだ。珍しく当日は安定した太陽マークが並び、久しぶりに大台ケ原の高原漫歩だ。標高1500mといえども酷暑の昼間は暑いので午前中に下山をめどに薄暗いうちに出発だ。山の端が薄明るい生駒山系を眺めながら近畿高速を南下、朝靄たなびく吉野川沿いに快走、大峰山脈や北山川を挟んで東側の竜口尾根を見ながら大台ドライブウエイで高度をかせぐと1、2割ほど埋まった大台ケ原駐車場だ。酷暑の下界に比べて10度以上涼しく、歩かずに来れる大台ケ原はまさに天国だ。
 ビジターセンター西隣の東大台登山口から樹林帯に入り、トウヒやウラジロモミ林が笹原によく映える遊歩道を進む。シオカラ谷源頭の水場を過ぎて谷筋に沿って高度を上げると稜線出合のT字路の先が展望デッキだ。東の嘉茂助谷ノ頭の彼方に尾鷲湾が霞んでいる。陽光に輝く広葉樹の稜線を北へ辿り、立派な階段をしばらく頑張ると視界が開け、大峰山脈や霞む尾鷲の海が目に飛び込んでくる。緑の絨毯のような笹原の斜面を登ると日出ヶ岳山頂の展望台だ。東に嘉茂助谷ノ頭の彼方に霞む尾鷲湾、西に順光の八経ヶ岳などの大峰山脈、北には赤倉山などの台高山脈、など360度の大展望だ。展望台下の一等三角点に挨拶して、東の大杉谷へ下る道を見送り、正面に正木嶺を眺めながら南へ遊歩道を下り始める。

           (大台ドライブウエイから順光の大峰山脈を望む)

   (東大台登山口を出発)   (トウヒやウラジロモミの並木路)  (シオカラ谷源頭の水場)

(谷筋に並行して高度を上げる) (展望デッキから霞む尾鷲)    (日出ヶ岳へ木階段を上る)

    (日出ヶ岳展望台)       (日出ヶ岳一等三角点)     (展望台から尾鷲方面)

           (日出ヶ岳展望台から南の正木嶺方面を望む)

 先ほどの展望デッキを横目に直進、シロヤシオやイタヤカエデの茂る遊歩道階段を上る。ブラウジングライン(鹿が食べる限界高さが揃っている隙間)を眺めつつ笹原の斜面を上ると正木嶺だ。1959年の伊勢湾台風が主因となり、苔むす森林帯がミヤコザサ原の枯死林となり、樹木のない風衝地のような平原だ。なだらかな草原を正面に霞む尾鷲の海を眺めながら遊歩道階段をなだらかに下る。草原には幾筋ものケモノ道がついており、登山道が明確でないときは要注意箇所だが、今までの印象に残るケモノ道迷路の笹原は丸盆岳だ。鞍部から少し登ると、正木嶺を背景とした正木ヶ原の枯死林草原の遊歩道だ。草原から樹林帯を少し下ると尾鷲辻の四差路だ。東屋で休憩後、尾鷲道を南へ下る。尾鷲道の道標通りに樹林帯をなだらかに下り、堂倉山の西側を経て白サコだ。ここまでやって来る人は少なく、古木に腰かけて静かな樹林を眺めていると、逆に周りの動物や木々から見張られているようなちょっと怖い気がするのは神経過敏か。

  (日出ヶ岳から木道を下る)   (展望デッキを横目に直進)  (正木嶺のブライジングライン)

           (正木嶺から枯死林のミヤコザサ原を望む、東〜西南〜西北)

   (枯死林の木道を下る)      (鞍部の笹原を行く)          (正木ヶ原)

  (枯死林の笹原を下る)      (四差路の尾鷲辻)       (尾鷲道をなだらかに下る)

   (堂倉山手前鞍部を行く)          (白サコ)        (トロッコ軌道跡をたどる)

 白サコから間違えて西へ踏み跡をたどったがすぐに修正、トロッコ軌道跡をほぼ等高線に沿って進む。路面の所々に倒木や雑木があるが、美しいブナ林もあり支障なく歩ける。数か所の小沢毎に路盤が流出して谷底を迂回する必要がある。切り開きの手前に下が切れ落ちた手掛かりの少ない露岩の伝え歩きが前回指を捻挫した危険個所だ。慎重にここを通過し切り開きを抜けると軌道跡終点のトンネル掘削跡だ。口径1.5m程の内部には水が貯まり、奥行きは不明だ。坑口から笹原斜面に取り付き、急斜面に息が上がり、休み休み両手両足でよじ登ると登山道出合だ。お馴染みの大蛇ーに立ち寄り、元へ戻って岩頭で昼食の大休止だ。急に増えた登山者に交じって大蛇ーから疲れた足を引きずって吊橋分岐を右折、牛石ヶ原の草原を経て尾鷲辻の東屋で小休止だ。ここで日出ヶ岳から下りてきた外人さん3人組と挨拶、下山ルートを進む。ウラジロモミの並木路をゆっくり進み、シオカラ谷源頭部の橋を渡ってしばらく進むと、7、8割埋まった大台ケ原駐車場帰着だ。
 期待通り、酷暑の真夏にも拘らず、正木嶺の枯死林草原など快適な高原漫歩楽しむことができた。トロッコ軌道跡は正式登山道でなく道標や登山道の整備もされていないが、丁寧に歩けば周回可能だ。

   (枝沢毎に路盤流失)         (ブナ林もある)      (危険個所の露岩伝え歩き)

     (切り開き)             (トンネル掘削跡)         (水没した内部)

 (トンネル跡から急斜面を登る)       (大蛇ー)           (分岐を尾鷲辻へ)

     (牛石ヶ原)         (尾鷲辻を通過して直進)   (ウラジロモミ大木林を行く)

    (シオカラ谷を渡る)       (東大台登山口帰着)  (大賑わいの大台ケ原駐車場)

★道で出会った花 

     バイケイソウ            オトギリソウ           ミヤマシキミ

       イケマ             ノリウツギ             トモエソウ

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見山・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大台ケ原山

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