白尾山(748.5m)

 

★ひとこと   「紅葉真っ盛りのかやぶきの里から黄葉晩期の白尾山を周回」

鉄塔Dから白尾山を望む


★行った日   2023年11月27日(月) 晴後曇 単独

★コース

高槻5:38(府道6、R9、府道19、府道38)=7:32かやぶきの里P7:38→巡視路登り口7:57→鉄塔A8:08→8:40鉄塔B8:47→鉄塔C9:07→稜線出合9:34→9:41鉄塔D9:52→10:40P692 10:49→最低鞍部11:06→P705 11:27→11:57(748.5m)白尾山(昼食)12:34→P616 12:56→鉄塔E13:31→巡視路登り口13:50→13:57かやぶきの里14:08(府道38、府道19、府道25、府道6)=高槻16:10

 先日、佐々里峠から帰りに「かやぶきの里」を通過したが、このところの寒さで見頃を迎えた紅葉を期待して、美山かやぶきの里の奥山に鎮座する白尾山だ。冬季恒例の朝霧に覆われた亀岡から、まだ空いている9号線で園部を経て美山へ向かう県道に入る。沿道の紅葉を眺めながら由良川に沿って進み、周山街道を横切って濃霧の山峡に入ると美山かやぶきの里Pだ。かやぶきの里Pを起点に、関電巡視路を一部利用して白尾山を周回の計画だ。
 2軒の茅葺の建物の建つ美山かやぶきの里Pを出発、朝霧につつまれた茅葺の集落を横目に山へ向かって農道を進むと、突き当りが諏訪神社だ。階段上の小さな祠に手を合わせ、すぐ先のゲートのくぐり戸を通り抜ける。津ノ本谷に沿って伸びる直井谷林道起点の橋を渡らずに、右の草深い作業道に入るとすぐに巡視路登り口があり、プラ階段が山肌に伸びている。植林帯の急斜面をジグザグにプラ階段で上り、針葉樹林を抜け出た所が白濁した鉄塔Aだ。クマハギもあるコナラやイヌブナの疎林帯の急坂を休み休みゆっくり登ると、霧が薄れ始めた鉄塔Bだ。若いブナ林や松林がが目につく山道を、両サイドの樹間から白い真綿のような雲を見ながら登ると、雲海上に出て晴れ渡った鉄塔Cだ。鉄塔の合間から眺める白尾山はじめ黄葉した山肌がまぶしい。

   (かやぶきの里Pを出発)   (朝霧の集落を横目に進む)   (諏訪神社に手を合わせる)

(ゲートのくぐり戸を通り抜ける) (橋の手前を右の作業道へ)   (作業道の巡視路登り口)

 (ジグザグに急斜面を登る)   (霧で何も見えない鉄塔A)  (クマハギもある樹林を登る)

   (霧が薄れ始めた鉄塔B)      (雲海の上に出る)     (鉄塔Cから雲海越しに白尾山)

 勾配の少しゆるくなった斜面を登り、稜線に合流して西へ少し下ると白尾山展望ポイントの鉄塔Dだ。白尾山から下山に通る尾根に、まつわりつくようにうねる白い大蛇のような由良川山峡の雲海が見事だ。暖かい陽の光を浴びて、光り輝くこれから周回する黄ばんだ山稜を眺めていると、生きている喜びを実感だ。鉄塔Dから葉を半分落とした爽やかな落葉疎林帯尾根を、木漏れ日を浴びつつぶらぶら歩く。P692まで小さなアップダウンはあるがほぼ平坦な尾根が続くが、くねくね折れ曲がっているため、屈曲点で支尾根に迷い込みやすいので要注意だ。P692から黄葉した広葉樹の美しい尾根を下ると津ノ本谷の源頭に位置する最低鞍部だ。地形図のかやぶきへ下る点線の道は不明瞭だが、峠から反対の柵野川へ下る道は明瞭だ。広葉樹の疎林帯尾根のイワカガミの繁茂する道形をうねうねと標高差100mを頑張るとP705だ。しばらく進むとP661尾根と合流、その尾根から来た右下の林道としばらく並走だ。やがてダラダラ坂を登ると白尾山三角点だ。西方の視界が開け、皆伐されたP661尾根南面が植林中らしく裸の山肌だ。白尾山に続く尾根西面の稜線に沿って食害防止ネットが設置されている。山頂から西には長老ヶ岳が望め、遠くの三岳も頭を出している。

     (稜線出合)           (好展望の鉄塔D)           (由良川を覆う雲海)

(鉄塔Dから白尾山と雲海を望む)(鉄塔Dからなだらかに下る)   (爽やかな尾根を進む)

   (陽光に輝く黄葉尾根)        (最低鞍部)      (若い広葉樹林の急坂を登る)

      (P705)         (P661を通る作業道と並走)     (白尾山三角点)

         (白尾山から西方の長老ヶ岳と手前の皆伐斜面を望む)

 山頂の樹間から、南に山峡を蛇行する由良川、東北には鉄塔Dの周回尾根とその彼方に八ヶ峰や百里ヶ岳など若丹山地の山々が望める。丁度、山頂は厚い雲に覆われてうすら寒く、パーカーを着こんで恒例の熱いラーメンとコーヒーだ。パラッとしぐれだしたので下山開始だ。当初、何も考えずに雑木林尾根を東へ下り始めたが、予定していた下山尾根より一本北の尾根と分かり引き返す(19年前に通った尾根)。改めて表示「大内」通りに西南尾根を下り、すぐに「かやぶき」の標識に従って左の支尾根を辿る。この尾根道には頻繁にピンクリボンがあり、要所に道標もあるので安全だが、方向が南から東へ変わるP616での間違いに要注意だ。しぐれ模様もすぐにあがり、時折り姿を現す紅葉や黄葉に癒されながら下り続けると鉄塔Eだ。鉄塔台地の切り開きから、黄葉と緑のまだら模様の山肌を背景にジオラマのような美山町北集落が眼下に広がり、北には往路の鉄塔尾根が真正面だ。台地から尾根端の北側急斜面を谷筋に向かってジグザグに下り、ついで谷筋を下って小さな流れの金網橋を渡ると金網扉の巡視路入口だ。ここから登るときは巡視路表示がないので要注意だ。左に美山北集落を眺めながら農道を進むと間もなくかやぶきの里駐車場(500円)だ。帰りは、初冬の山里風景を楽しみながら府道で美山から園部へ、時間やカネのかかるR9や高速を敬遠して、府道園部亀岡線でJR亀岡駅裏のサンガスタジアム横を経て山越えで帰阪した。
 京都北山の里山の初冬の風景を楽しむことができた。特に、曲がりくねった由良川源流の山峡を覆う白い大蛇のような雲海、自然林の白尾山周回尾根が良かった。巡視路以外の周回尾根は、藪はないが踏み跡も薄く迷い易いピークもあるのでGPSなど必携だ。

(山頂から南に蛇行する由良川)(山頂から東北に鉄塔Dを望む)  (標識「大内」通りに下る)

  (標識「かやぶき」通りに下る) (方向を間違えやすいP616)   (残り紅葉を見ながら下る)

       (鉄塔E)       (鉄塔Eから黄葉の山里を望む) (鉄塔Eからかやぶきの里)

 (急斜面をジグザグに下る)     (草深い谷筋を下る)       (巡視路入口到着)

     (巡視路入口)       (紅葉の集落を横目にPへ)      (かやぶきの里Pへ)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図        京都北山
・2万5千分の1地形図   口坂本、島

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