剣尾山(784m)横尾山(784.8m)


★ひとこと   「能勢温泉から行者山経由剣尾山を経て横尾山へ周回」

巨岩点在の剣尾山頂上

★行った日   2024年3月10日(日)  晴時々曇   単独
 
★コース

高槻8:30(府道46、府道733、府道732、府道54、R173)=9:40能勢温泉P9:52→剣尾山登山口9:57→行場めぐり入口(大日岩)10:10→行者山10:37→11:31六地蔵11:38→月峯寺跡11:42→11:53(784m)剣尾山12:17→国界石柱1 12:27→国界石柱2(電波反射板)12:48→(784.8m)横尾山12:55→13:00府境界分岐(昼食)13:24→鉄塔13:43→頂上広場13:55→小鳥のテラス14:12→レストハウス14:31→14:39能勢温泉P14:47(R173、府道54、府道732、府道733、府道46)=高槻15:49

 大阪府の北端に位置する剣尾山は、巨岩の点在する修験道の山であるとともに、展望の良さでも知られた北摂の名山だ。朝の散歩の時にあまりにも鮮やかな陽光に誘われて突然その気になり、今シーズン最後の冬晴れを狙って、久しぶりに近場の剣尾山だ。高槻からなつかしい能勢の山里を抜けてR173を篠山方面に向かい、能勢温泉案内標識に従って右折すると赤鬼の待つ本館だ。フロントで駐車料(500円)を支払い、最奥の登山者駐車場にとめる。
 駐車場からキャンプサイト前を通り裏門(閉門16:00)を通り抜けると林道出合だ。林道を左へ行くとトイレもある剣尾山登山口だ。杉林の道を少しなだらかに進むと丸太階段が始まり、急な階段をしばらく息を切らして登る。毛抜岩の表示に興味をそそられて寄り道したが大岩の上に祠が祀られた磐座だ。元へ戻るとすぐに行者めぐり分岐点の大日岩だ。巨岩の点在する薄雪の急な杉林をトラバース気味に登っていくと大岩が折り重なった胎内めぐり岩だが、狭い洞窟に入るのを遠慮して通過し、側壁の急坂をよじ登る。胎内めぐり岩を迂回した先が西の覗きのテラス状の岩頭だ。能勢温泉の黄色の本館や能勢の山里が俯瞰でき、下山時に通る尾根も見えている。その後、蟻の戸渡や廻り岩も分からないまま大岩が散在する斜面を適当に登っていくと行者山付近で登山道出合だ。本堂へ戻るのは省略して、陽光に満ちた明るい雑木林の道を登る。高木の目立つ△684迂回路をなだらかに進み、日陰に薄雪の残る急坂を登ると六地蔵だ。小さな五輪塔が下に並ぶ大岩もある六地蔵の辻から少し進むと、疎林帯の平地が広がっている月峯寺跡だ。

    (剣尾山登山口)          (杉林を進む)       (丸太階段がしばらく続く)


    (毛抜岩へ寄り道)      (大日岩から行場めぐりへ)     (行場めぐり案内図)

    (巨岩の下を行く)         (胎内めぐり岩)          (西の覗き)

                (西の覗きから能勢の山里を望む)

  (行者山で登山道に合流)      (明るい雑木林を行く)   (急勾配を登ると六地蔵の辻)

       (六地蔵)          (大岩に並ぶ五輪塔)     (月峯寺寺院跡の平地)

 月峯寺跡の段丘上の広い平地には石垣や礎石が散在し、保存の行き届いた本堂跡や道端には水の豊かな井戸跡もあって、多くの堂宇を有する大規模な寺院であったことが想像できる。寺院跡を通り抜け、雑木疎林帯の丸太階段を上ると大岩の点在する剣尾山頂上だ。山頂付近の木々が成長し、方位表示塔も老朽化しているが、大石の散在する南北に伸びた山頂は20年前と同じたたずまいだ。好展望の山頂の岩頭から、西方には山並みの彼方に七種山や笠形山など播磨の山々、東方には半国山や鴻応山など北摂の峰々が望めた。山頂から横尾山へ向かうべく、北へ笹原林床の気持ちの良い尾根をなだらかに下ると国界石柱1ピークだ。大阪・京都府境尾根と合流して笹原の疎林帯をなだらかに下るが、20年前道端の苗木保護ケースの幼木が保護ケースを破って成育している姿が印象的だ。鞍部からススキ原の急坂を登り終えると電波反射板の立つ国界石柱2ピークだ。

    (月峯寺本堂跡)      (山頂にもかかわらず井戸跡)   (急坂を登ると山頂)

              (剣尾山から西方(西南〜西北)を望む)

              (剣尾山から東方(北〜東〜南)を望む)

       (剣尾山頂上)       (大石点在の剣尾山頂上)   (笹原林床尾根を横尾山へ)

  (国界石柱1ピーク)     (成長して破れた苗木保護ケース)(国界石柱2と反射板ピーク)

 尾根の方向を西北から西南に変えて、なだらかなリョウブ林尾根を進むと薄雪の横尾山三角点だ。山頂を過ぎて、明るい落葉樹尾根道を直進すると府境界分岐点だ。南面の樹林が途切れ、倒木に腰かけて三草山の彼方に六甲山の山並みを真正面に眺めながら定番の昼食だ。府境界に沿ってそのまま西へ直進すると土ヶ畑だが、南へ鹿よけネットに沿って滑り易い急な落ち葉の道を下る。時たま大石のコブのある薄雪の残る雑木林の尾根道を、木々の切れ目から右の山並みを眺めたりして下ると鉄塔だ。急坂をジグを切って少し下ると、頂上広場分岐だ。左折すると林道だが、直進して丸い岩角が露出した急坂を、正面に能勢の田園地帯を木の間隠れに眺めながら下ると小鳥のテラス分岐だ。直進するとひと休み峠を経て林道へ下ることができるが、右折して初めて通る道で能勢温泉へ下る。山腹の急な壁面をトラバースして谷筋を大きく迂回し、西側の小尾根に乗り、小松の散在する景色の良い尾根を下る。見晴し峠を経て、羊歯に埋もれたようなあずま屋を経て、所々荒れた所や藪っぽい道もある踏み跡を下り、公園のような斜面の滑り台横を下ると荒れた扇形のレストハウスだ。能勢の郷は2014年3月に閉鎖され、レストハウスやアスレチック施設は荒れ果てたままだが、かんぽの宿は能勢温泉として営業中だ。レストハウス前で何らかの撮影中で正面に下ることはできず、建物の裏側の車道をテニスコートの横を通て下ると能勢温泉本館正面入口に立つ赤鬼だ。
 終日晴天に恵まれ、薄雪をまとった巨岩の行場や月峯寺跡などから修験道の息吹を感じるとともに、剣尾山や山頂領域からの展望を楽しむことができた。レストハウスへ下る美しい尾根筋は優れものだが、能勢の郷の閉鎖以降?道筋が荒れているので要注意だ。最近のアウトドアブームに能勢温泉のテントサイトは大賑わいだが、他のアスレチック諸施設の整備が待たれる。

  (リョウブの尾根道を行く)      (横尾山三角点)    (六甲山の見える府境界分岐点)

(鹿よけネット横の滑り易い急坂)  (大石点在尾根を下る)          (鉄塔)

    (頂上広場を直進)       (急な岩角道を下る)   (小鳥のテラス分岐を右へ下る)

  (谷筋の急な壁面を迂回)    (景色の良い尾根を下る)  (見晴し峠の遊歩道案内図)

  (シダに覆われた東屋)   (滑り台横を下るとレストハウス)   (能勢温泉へ戻る)

★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       北摂・京都西山
・2万5千分の1地形図  埴生、妙見山

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