雌阿寒岳(1499m)

 

★ひとこと   「雌阿寒温泉から噴煙の山頂を経てオンネトーへ周回」

オンネトーから逆光の雌阿寒岳と阿寒富士を望む


★行った日   2015年7月8日(金) 晴    単独

★コース
(道の駅)足寄銀河ホール21(16℃)4:30(R241、道道664)=オンネトー野営場(道道664)=5:55雌阿寒温泉登山口P6:08→登山口6:15→五合目7:35→九合目8:36→8:50(1499m)雌阿寒岳9:08→阿寒富士分岐9:28→10:00五合目10:05→オンネトー登山口11:06→11:33休憩11:42→雌阿寒温泉登山口P12:16→野中温泉13:00(道道664、R241)=足寄IC(道東道、帯広・広尾道)=忠類大樹IC(R236、R235(天馬街道)、道道348、元浦川林道)=神威山荘18:49

 北海道シリーズ4座目は道東の阿寒湖畔に位置する活火山雌阿寒岳だ。10年前に訪れたときには火山情報のため登山禁止、仕方なく風雨をついて雄阿寒岳に登ったが今回はそのリベンジだ。雌阿寒温泉登山口から山頂を経てオンネトーへ周回の計画だ。足寄(あしょろ)を早朝出発、早朝のオンネトー周辺をぶらぶらしてから雌阿寒温泉駐車場に到着だ。
 火山注意事項の掲示が林立する雌阿寒温泉登山口から入山届けを出してアカエゾマツ純林を進む。木の根の絡まった登山道をなだらかに登り、3合目辺りからハイマツ帯となり、枝をかき分けるようにして進む。そぐ先で火口から1キロの地点に入り、「噴石飛来の可能性があり、異常があればザックを頭上にかざして逃げろ」の立札を横目にハイマツ帯をジグザグに登る。4合目で視界が開け、砂礫帯にしがみついて咲くメアカンフスマやマルバシモツケを見ながら高度を上げ、5合目に達して振り返ると緑の樹林に青い瞳のようなオンネトーが鮮やかだ。6合目を過ぎると火口から500メートルの範囲に入るとの警告表示があり、大きな岩石のある荒地をジグザグに登り続ける。ハイマツも少なくなってきた7合目にはご愛嬌のように岩頭に電気スタンドのようなものが設置されたいる。荒れ果てた砂礫地にメアカンキンバイやメアカンフスマが張り付いているのを見ながらしばらく登ると火口縁の9合目だ。火口をのぞくと茶色の水をたたえた赤沼の上方からジェット機のような轟音を発して火山ガスが噴出している。左に阿寒湖と雄阿寒岳を眺めながら火口縁を時計回りに登りつめると雌阿寒岳山頂だ。青沼から噴出する大量の火山ガスが西風にのって広がり、阿寒湖方面は白いベールの彼方だ。噴煙でかすみ気味だが、近くの雄阿寒岳は無論、山頂から日高山系、大雪の山々、知床の峰々などが望めた。

    (雌阿寒温泉登山口)       (アカエゾマツ純林)     (3合目からハイマツ帯)

  (4合目の砂礫帯を登る)  (青い瞳のオンネトーを振り返る)     (6合目を行く)

(7合目から外科医を振り返る) (岩頭の不思議なおきもの)   (砂礫地のメアカンキンバイ)

(砂礫地に生育するゴマノハグサ)    (火口縁の9合目)        (茶色の赤沼)

   (火口を時計回りに進む)     (雌阿寒岳山頂)       (阿寒富士を見ながら下る)

 山頂から砂礫帯の火口縁をロープに沿って下る。青い水をたたえた青沼の横から噴出する噴煙を横切るが、刺激臭があり、タオルで顔を覆って急いで通過する。しかし足元がおろそかになり、滑りやすい急坂で尻餅だ。噴煙帯を通過して8合目で阿寒富士を左に分け、コマクサのしがみつく荒地を下ってハイマツが現れると7合目だ。5合目で樹林帯に入り、どこまでも下るとオンネトー登山口だ。オンネトーキャンプ場を経て湖畔東側の遊歩道を進み、アカエゾマツ純林がうたい文句のなだらかな山道を抜けると湿地帯だ。ミズバショウの巨大な葉っぱが並び、ワタスゲの咲く湿地帯を木道で抜けると雌阿寒温泉駐車場だ。まだ昼前なのでゆっくり野中温泉で汗を流し、あすの神威(かむい)岳かアポイ岳めざして日高の浦河へ移動だ。足寄のコンビニで食料調達、高速で日高山脈東面の虫類大樹までいけるので、あとは日高山脈横断の天馬街道で意外に早く浦河到着だ。神威(かむい)山荘までのルートを確認のつもりで荻伏(おぎふし)から道道を北上、元浦川林道に入ってがたがた道を20キロほど進むとやっと神威山荘だ。ここで戻る気は消えうせ、手持ちの食料を夕食としてここで車中泊に決定だ。山荘泊りの札幌から来られた2人連れなど他の単独行とともに、あすの全員の神威岳登頂を願って、お酒やおつまみも札幌の方から頂いて酒盛りだ。ご馳走を有難うございました。適当に酔っ払って車で爆睡だ。
 以前に登り残した雌阿寒岳を晴れの日に登ることができたのは幸せだ。活火山らしい噴煙を上げる火口を間近に眺めながらの周回、メアカンキンバイやメアカンフスマがハイマツも生えない砂礫地にへばりついて生きている姿、青い瞳のオンネトーから眺める雌阿寒岳と阿寒富士などが印象的だ。

               (雌阿寒岳山頂から火口壁と阿寒湖方面)

   (山頂から火口縁を下る)   (青沼の噴煙を浴びつつ下る)   (噴煙を上げる火口)

 (間近で見る端正な阿寒富士) (7合目のハイマツ帯を下る)  (5合目の信用樹林帯を下る)

    (オンネトー登山口)      (オンネトー湖畔を行く)     (アカエゾマツ林を行く)

  (雌阿寒温泉湿地帯を戻る)    (湿地のワタスゲ)       (登山口駐車場へ戻る)

★道で出会った花

     コケモモ(4合目)       マルバシモツケ(4合目)     イワブクロ(4合目)


   ヒメイソツツジ(4合目)     メアカンキンバイ(8合目)     メアカンフスマ(8合目)


     コマクサ(7合目)       ツマトリソウ(6合目)       カラマツソウ(オンネト)


     ?(オンネト)          ヤマオダマキ(オンネト)   ハクサンシャクナゲ(オンネト)


  エゾノレイジンソウ(オンネト)    マイヅルソウ(オンネト)     エンレイソウ(オンネト)


   ヤマブキショウマ(オンネト)   ゴゼンタチバナ(オンネト)      ワタスゲ(湿地帯)


★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       利尻・羅臼・斜里・阿寒
・2万5千分の1地形図  オンネトー、雌阿寒岳

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