三重嶽(974.1m)武奈ヶ嶽(865.0m)大御影山(950.1m)
★ひとこと 「石田川ダムから三重嶽経由大御影山を経て落合へ」
石楠花満開の近江坂
★行った日 2018年4月23日(月) 晴一時曇 単独
★コース
高槻4:44(名神)=京都東IC(湖西道路、R161、R303、角川林道)=6:24石田川ダムP6:47→7:48P588
7:56→(740.3m)赤岩山8:25→高島トレイル合流8:35→9:09(865.0m)武奈ヶ嶽9:16→ワサ谷分岐9:38→三重嶽展望所10:03→10:36水谷分岐10:42→11:48(974.1m)三重嶽12:13→P889
13:07→13:22大日岳分岐13:26→能登又谷分岐14:07→14:35(950.0m)大御影山14:44→大谷山分岐15:12→林道出合15:20→15:27展望台15:33→滝谷山分岐15:53→(735.6m)滝谷山16:38→落合17:25→三重嶽登山口17:37→三重嶽登山口(八王子谷)18:05→武奈ヶ嶽登山口18:23→赤岩山登山口18:26→18:32石田川ダムP
18:40(角川林道、R303、R161、湖西道路)=京都東IC(名神)=高槻20:36
湖北の江若国境に位置する武奈ヶ嶽から三重嶽を経て北へ続く稜線は、豪雪と強風に捻じ曲げられたブナ尾根が特徴だ。石田川ダムから三重(さんじょう)嶽を経て大御影(おおみかげ)山経由落合への周回は3回目、積雪が消えたばかりの芽吹き始めた尾根の風情を楽しむつもりだ。滝谷山登山口のある落合に自転車をデモして石田川ダムから時計回りに周回の計画だったが、角川林道が石田ダムの先1キロの地点で崩落、車が通れないのですべて徒歩で周回だ。R303の水坂トンネル手前から石田川に沿って北上、角川林道の崩落地点まで行き、トイレもある公園のような石田川ダム駐車場まで戻って車をとめる。
水を抜かれた石田川ダムを右下に見ながら角川林道を10分ばかり進むと武奈ヶ嶽登山口の標柱があり、杉林の急坂をジグザグに登るとCa360で枝尾根に乗る。昨年の台風で枝尾根の杉が軒並み倒れて登山道を塞ぎ、薮を迂回したり乗り越えたりしながら登る。P588付近で倒木帯を抜け、等高線のまばらになった樹林帯をなだらかにしばらく登ると角川集落からきた尾根道と出合う赤岩山だ。武奈ヶ嶽の道標通りに下って登りかえすと水坂峠から来た高島トレイルと合流するピークだ。ここから低灌木主体の明るい稜線が続き、タムシバの散在する芽吹き始めたカエデなどの疎林帯を進む。武奈ヶ嶽手前のCa850から南を振り返ると、登ってきた赤岩山から続く稜線の彼方に霞んだ琵琶湖や蛇谷ヶ峰、武奈ヶ岳などの山並みが雄大だ。小灌木帯に捻れたブナが現れだすと武奈ヶ嶽が近い。明るい広場の三角点を過ぎた先に展望の利く山頂標柱があり、北方の三重嶽を中心に左の小浜市の先に若狭湾、右の箱館山越しに琵琶湖が望める。
(公園のような石田川ダムP) (角川林道を出発) (ダムから10分の赤岩山登山口)
(杉林の急坂をジグザグに登る)
(倒木の多い枝尾根を登る)
(勾配が緩むと山頂は近い)
(林の中の赤岩山頂上) (高島トレイルと合流) (芽吹き始めた新緑の尾根道)
(タムシバ点在の道を行く)
(稜線から赤岩山を振り返る)
(曲がりくねったブナが現れる)
(武奈ヶ嶽手前Ca850から南方を望む)
(武奈ヶ嶽三角点) (武奈ヶ嶽山頂表示)
(三重嶽を正面に北へ向う)
山頂から三重嶽を正面に曲がりくねったブナ林の続く稜線を北へしばらく辿るとワサ谷分岐だ。石田川ダムからの道を合わせ、P812を過ぎてしばらく下る。爽やかな真っ直ぐなブナ林を通って、P674の広場の展望所で正面に三重嶽を眺めながらカタクリがあっちこっちに咲く疎林帯を下る。最低鞍部からイワウチワ咲く細尾根もある樹林帯を標高差100メートルほど登ると天増川へ下る水谷別れだ。カタクリの咲く美しいブナ尾根をしばらく登るとP855手前の二重稜線の中央にある池だ。5月末には水辺の木々にモリアオガエルの卵泡がぶら下がっている。雪解けしたばかりの草原にブナが点在する美しい平地のP855を過ぎてCa900を超えると残雪が現れだす。この付近は準平原状のブナ疎林帯のため道迷いし易いところだ。漫然と歩いていたため、三重嶽分岐と間違えて、よく似た手前の分岐から間の谷西尾根に入り、途中でGPSを確認して間違いに気付いて三重嶽へたどり着いた。間の谷西尾根には目印テープが点々と付いており、角川林道の三重嶽登山口に下る筈だ。
(武奈ヶ嶽から霞んだ若狭湾と琵琶湖を望む)
(ややこしいタコブナノキ) (ワサ谷分岐) (爽やかなブナ林を行く)
(三重嶽展望所) (斜面に散在するカタクリ)
(イワカガミも咲く)
(天増川へ下る水谷分岐) (P856手前の池)
(残雪が現れる)
(間違って迷い道Aへ)
(正しい道標で三重嶽へ) (三重嶽三角点)
かつて山頂にあった展望やぐらからは眺望がよかったがが、いまは見晴しはいまいちだ。三重嶽山頂から地形図の点線通りにリボンに沿って東へ下ると河内谷林道の本谷橋だ。昼食後、山頂らしくないピークを後にしてP943まで残雪点在の広い草原のような尾根を北上、少し尾根が狭くなるとともに曲がりくねったブナが増える。咲き誇るタムシバを眺めながらP889の天増川分岐を過ぎて杉古木が残る曲りブナの尾根をしばらく進むと大日分岐だ。大日岳を左に分け、滋賀・福井県境稜線通りに高島トレイルを大御影山へ向う。林床に咲くカタクリを愛でながら立派なブナ林尾根を下り、鞍部からV溝の近江坂の古道を登り、途中で能登又谷を左に分け、登りつめると隣に反射板の立つ大御影山頂上だ。積雪期に野呂尾から登ってきた展望抜群の雪景色は最高だが、今の時期、大御影山の樹間から野呂尾越しに雲谷山や若狭湾が望める。県境稜線と野呂尾の稜線が大御影山で交差しているが、反射板から南へ下ると河内谷林道の本谷橋だ。山頂から林床にイワウチワの咲く美しいブナ林の稜線をしばらく下ると大谷山分岐だ。
(2005年の山頂の展望やぐら) (残雪の広い稜線を下る) (大御影山を右手に稜線を行く)
(曲がりくねったブナ林を行く) (点在する清楚なサクラ)
(P889の天増川分岐)
(尾根を飾るタムシバ) (大日分岐) (ブナ林を下る)
(稜線を登る) (大御影山頂上の反射板)
(雪景色が最高の野呂尾)
(大御影山頂上) (稜線をなだらかに下る)
(大谷山分岐)
高島トレイルを左に分け少し下ると林道出合だ。残雪を踏んで対面の尾根に取り付き、イワウチワ群生の斜面を上るとちょっと先が琵琶湖展望台だ。標高があまりないため周辺の木立が邪魔をしているが、霞んだ湖岸の近江今津やこれから向う滝谷山が望めた。この辺りからビラデスト今津分岐にかけて石楠花が満開だ。分岐から滝谷山へ向うが、踏み跡が薄く、点々と続くテープだけを頼りにわかり難い稜線を辿る。特に尾根の東側が複雑な地形のためGPSや目印がなければウロウロしそうだ。なんとか林間の滝谷山を通過、山頂から西へ向ってから南下、杉林の稜線を進むと滝谷山登山口の表示だ。直進と誤認してそのまま尾根を進み丸太階段を下るが途中でブッシュの中に消滅だ。丸太階段は昔の道らしく、正解は先ほどの道標から西へ下るのだ。だんだんと暗くなるのにあせりながら杉林の急坂をジグザグに下ると落合の滝谷山登山口だ。ここから三重嶽や武奈ヶ嶽の登山口を確認しながら角川林道を1時間以上歩いてやっと薄暗くなった石田川ダムPに帰着だ。
12時間に近い長い山歩きで疲れきってしまった。赤岩山から武奈ヶ嶽を経て三重嶽の北へ伸びる稜線は、展望豊かで芽吹き始めたカエデやブナ林が美しい所だ。また、カタクリやシャクナゲが満開の時期を迎え、稜線や各ピークからの豊かな展望とともに歩き甲斐のある美しい周回路だ。
(雪の残る林道出合) (イワウチワ群生の斜面を上る)(展望台から琵琶湖方面を望む)
(シャクナゲ満開の近江坂を下る)
(シャクナゲ林が続く)
(ビラデスト今津分岐を滝谷山へ)
(新緑のブナ林を下る)
(分かり難い尾根を進む) (林間の滝谷山三角点)
(滝谷山登山口表示を誤認) (尾根を直進)
(丸太階段がブッシュに消える)
(分岐戻り杉林を下る)
(滝谷山登山口に着地) (落合から角川林道をダムへ)
(荒れた林道を行く) (朝Uターンした崩落現場) (薄暮の石田川ダムPへ戻る)
★道で出会った花
ミヤマキケマン(角川林道) イカリソウ(角川林道) シハイスミレ(赤岩山)
カエデの若葉(赤岩山) タチツボスミレ?(赤岩山) クロモジ?(赤岩山)
アセビ(武奈ヶ嶽)
?(武奈ヶ嶽) タムシバ(武奈ヶ嶽)
カタクリ(P874) イワカガミ(P874) カンスゲ(P874)
ムシカリ(P943) ××サクラ(P943) カタクリ(大日分岐)
コバイケイソウ?(P780) ミヤマカタバミ(P780) イワウチワ(大御影山)
ショウジョウバカマ(展望台) シャクナゲ満開(滝谷山分岐) シャクナゲ開花(滝谷山分岐)
シャクナゲ蕾膨らむ(滝谷山分岐)
シャクナゲ蕾(滝谷山分岐) クサイチゴ?(角川林道)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・山と高原地図 比良山系・武奈ヶ岳
・2万5千分の1地形図 熊川、三方
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