富士写ヶ岳(941.9m)火燈山(803m)

 

★ひとこと   「大内から富士写ヶ岳を経てシャクナゲ尾根で火燈山へ周回」

鞍掛山展望岩頭から富士写ヶ岳を望む


★行った日   2018年5月10日(木) 曇一時時雨  単独

★コース
高槻5:00(名神、北陸道、中部縦貫道)=永平寺参道IC(R364)=8:27火燈山登山口P8:45→富士写ヶ岳登山口8:51→10:30雨具10:38→11:05(941.5m)富士写ヶ岳11:08→前山11:19→富士写ヶ岳11:29→12:00大休止(昼食)12:23→(910.6m)小倉谷山13:32→13:54(803m)火燈山14:05→鉄塔14:57→15:17火燈山登山口P15:35(R364)=山中温泉16:11

 富士写ヶ岳(ふじしゃがだけ)は加越国境近くの加賀市にあり、加賀大日山鞍掛山とともに加南三山に数えられ、山頂には深田久弥の詩碑もあるシャクナゲでも有名な山だ。その山名は北の山中温泉から眺めると富士山型に見えるところからきているそうだ。ツツジ科の花咲く季節に、大内峠下の火燈山(ひともしやま)登山口から富士写ヶ岳を経て不惑新道で火燈山経由周回の計画だ。永平寺町からR364を北上、三つ目のトンネルを通過直後に右折、戻る方向に旧道をちょっと走ると簡易トイレもある火燈山登山口駐車場だ。蛇足だが、この先の大内峠のトンネルは閉鎖され、ここから通行止だ。
 火燈山駐車場から車道を少し戻り、道標の所から林道に入ると富士写ヶ岳登山口があり、枝尾根に丸太階段が伸びている。左下に渓流を見ながら樹林帯の急な階段を上り、V溝の急坂もある尾根道を息を弾ませて上る。P520の枝尾根と合流する地点あたりでなだらかになり、小鳥のさえずりを聞きながら新緑の森を進む。さらに稜線を登り続け、Ca800付近に達すると高木がなくなり、勾配の緩くなった稜線から小松の田園地帯やこれから向う小倉谷山が望める。この辺りから雲がかかり始め雨粒も落ちてきたので、久しぶりの雨具を手間をかけてザックから引っ張り出して上だけ着る。タムシバの花は朽ちて垂れ下がっているが派手に咲き誇るシャクナゲやミツバツツジを道連れにしばらく頑張ると富士写ヶ岳山頂だ。新設された八角柱の深田久弥記念碑もある一等三角点広場だ。傍らに詳細な山名盤もあるがきょうは視界不良で、主だった山を想像するだけだ。

   (火燈山登山口Pを出発)        (林道へ)          (富士写ヶ岳登山口)

    (丸太階段を上る)        (左下沢筋の滝)        (新緑の雑木林を登る)

   (V溝の急坂を登る)       (Ca750灌木帯を行く)  (右前方の雲のかかる小倉谷山)

   (シャクナゲの道を進む)    (道端に咲くミツバツツジ)     (山頂へ灌木帯を登る)

  (富士写ヶ岳一等三角点)    (新設の深田久弥記念碑)    (タムシバの道を前山へ)

 山頂から北へ、我谷を左に分けてタムシバが点在する尾根道を10分ほど辿ると深田久弥の詩碑のある前山だ。残念ながら霧に包まれて展望はなく、詩碑も損壊気味、傍らの地蔵に手を合わせて富士写ヶ岳へ戻る。山頂から小さな残雪を踏み越えて稜線(不惑新道?)を南下、霧のブナ林の感触を楽しみつつP876を過ぎて稜線を下る。時雨も上がったので雰囲気のよい腰掛けブナで大休止だ。熱いコーヒーで元気を回復、ブナ林の稜線を下り、ロープ場の急坂を上るとP783だ。左(東)に山頂を雲に隠した加賀大日山を眺めながらシャクナゲ尾根を進むと福井・石川県境出合ピークだ。薮っぽいところもある低灌木帯尾根を雲に頭を隠した富士写ヶ岳を振り返りながらしばらく進むと小倉谷山だ。低く垂れ込めた雲底の下に山並みがうねっているが、晴れていれば好展望のピークだ。

  (久弥詩碑のある前山)        (壊れた詩碑)          (傍らの地蔵)

  (P876ブナ林を進む)    (Ca770腰掛けブナで昼食)    (P783へ急坂を登る)

            (県境出合付近から右の上り尾根と左の下り尾根を望む)

   (シャクナゲ尾根を進む)   (彩を添えるミツバツツジ)      (小倉谷山三角点)

 ブナ林もある明るい灌木帯尾根をしばらく西進すると火燈山だ。この山名の語源は山伏の護摩行、一向宗の灯火などと言われ、ここを通る禅定道もあったらしく、丸岡側の登り口にも大内峠にも白山神社があり、宗教色の濃い山だ。山頂から県境に沿って樹林帯尾根を下り、鉄塔を過ぎて左下にR364が見え出すと地蔵が祀られた大内峠だ。峠から東へ下ると白山神社、鳥居前で手を合わせて隣の火燈山登山口駐車場だ。ここからきょうの宿泊地山中温泉はすぐだ。
 富士写ヶ岳、不惑新道、火燈山の縦走路は白山はじめ加越の山々の展望やシャクナゲが美しいトレッキングコースだ。すぐ南側の丈競山(たけくらべやま)に登ったときにはあまり意識してなかったが、新緑とツツジ科の花に彩られた深田久弥にも縁のある山域だ。

   (明るい灌木帯を東進)      (新緑のブナ林を行く)         (火燈山頂上)

 (火燈山から小松方面を望む)   (Ca550付近を下る)       (鉄塔付近を下る)

 (鉄塔付近に咲くタニウツギ) (大内峠から左にR364を見下す)       (大内峠)

(白山神社を見下ろしつつ下る)     (白山神社)         (火燈山駐車場に帰着)

★道で出会った花 

  ジロボウエンゴサク(林道)     ヤブジラミ(林道)        キンポウゲ(林道)

      フジ(林道)           キケマン(林道)        ナルコユリ(Ca400)

 オオツクバネウツギ(Ca500) サイゴクミツバツツジ(Ca660) コバノガマズミ(Ca660)

   ヤブツバキ(Ca650)       ヤマツツジ(Ca800)     ヤブテマリ?(Ca800)

   ミヤマシキミ(Ca800)  オオツクバネウツギ(富士写ヶ岳)  チゴユリ(富士写ヶ岳)

     タムシバ(前山)     サイゴクミツバツツジ(前山)     イワナシ(前山)

    イワウチワ(前山)      タチツボスミレ(富士写ヶ岳)     クロモジ(P876)

  ショウジョウバカマ(P876)    シャクナゲ(P910)      ツクバネウツギ(鉄塔)

   タニウツギ(鉄塔)            ?(鉄塔)           カキドウシ(林道)

★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  越前中山

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