★ひとこと 「高山から花房尾根で金糞岳を経て中尾尾根へ周回」
金糞岳山頂
★行った日 2018年6月17日(日) 晴後曇 単独
★コース
高槻4:35(名神、北陸道)=長浜IC(県道37、県道264、鳥越林道)=6:49連状口(自転車デポ)6:55(鳥越林道)=7:16高山キャンプ場7:30→8:55Ca740
9:05→(905m)滝谷頭9:35→10:17(1056.5m)奥山10:24→(1143m)ゴロウ頭11:10→八草出合11:40→(1270.7m)白倉岳12:12→12:27Ca1270(昼食)12:52→(1317m)金糞岳13:19→(1073m)大朝頭13:57→(1081m)小朝頭14:10→14:33連状口(鳥越林道14:41==(自転車9.2km)==15:15高山キャンプ場15:28(鳥越林道、県道264、県道265、R365、県道37)=長浜IC(北陸道、名神)=高槻17:38
金糞岳は滋賀県第2の高峰、滋賀・岐阜県境の山だ。冬季、若狭湾から伊勢湾に抜ける季節風の通り道に当たり、遅くまで雪の残る豪雪地帯に位置し、山肌にはブナ林が発達している。一度同じコースを辿っているが、思い出も薄くなってきたので稜線歩きの展望と初夏の花を期待して、近江高山から花房尾根経由金糞岳を経て中尾尾根で周回の計画だ。高山キャンプ場前から右の鳥越林道に入り、標高差700メートルを20分かけて走ると連状口、チャリンコをデポしてキャンプ場へとんぼ返りだ(駐車料600円)。昨日から好天のキャンプ日和に恵まれ大勢の家族連れが楽しんでいる中を朝日を浴びて出発だ。
キャンプ場木工作業場奥の滝谷林道入口のすぐ左の山道が花房尾根登山口だ。熊鈴をジャラジャラいわせて植林帯を少し登ると朝露に濡れた下草が鬱陶しい鉄塔だ。尾根端の急坂をジグザグにしばらく登るとCa430で尾根に乗って勾配が緩くなり、自然林の尾根が続く。所々でU溝に掘れた広葉樹の尾根道を木漏れ日を浴び、出発して2時間ほど登るとやっと滝谷頭だ。この辺りから笹原が現れ、コアジサイの咲くなだらかな見事なブナ林を進むと奥山だ。三角点の東面が切り開かれ、薄く霞んだ白倉岳と金糞岳が姿を見せていた。ブナ主体の広葉樹林を下り、ミズキやナナカマドなどが散在する灌木帯を所々で広がる山並みを眺めながら小さなアップダウンを繰り返しつつ尾根道を辿るとゴロウ頭だ。残雪期にここから西へ尾根伝いに川合や巳高山(こだかみやま)へ向うネット情報があるが無雪期には相当な薮コギが強いられそうだ。しばらく高木点在の灌木帯尾根を進むと県境出合の八草峠分岐だ。この辺りからナナカマドなど低木主体の展望のよい灌木尾根で標高を上げていく。時々開ける北側には黒雲がかかり、楽しみにしていた奥美濃の展望は霞の彼方だ。足元に咲くレンゲツツジや時折目にするヤマボウシを道連れに、周りに広がる山並みを楽しみながらなだらかに高度を上げていくと前方に2、30センチの茶色の石ころ状の物体があり、何かといぶかりながら近づくと一目散に薮へ、かつて台高で出合ったニホンアナグマにそっくりだ。すぐ先が白倉岳の小広場だ。
(大繁盛の高山キャンプ場) (金糞岳登山道案内図)
(林道からすぐ左の登山口へ)
(朝露の鉄塔下を登る) (尾根端を九十九折に登る)
(雑木林のU溝道を登る)
(2時間かかってやっと滝谷頭) (平地のブナ林を行く) (奥山から金糞岳を望む)
(灌木帯の稜線を行く) (ゴロウ頭) (ナナカマド茂る八草出合)
(白倉岳へ展望稜線を登る)
(近づいてきた金糞岳)
(花房尾根を振り返る)
山頂から振り返ると、登ってきた花房尾根がなだらかに横たわり、その彼方に薄く小谷山や山本山、琵琶湖は霞の中だ。左にはこれから下る金糞岳を盟主として小森頭まで続く中尾尾根が伸び、その彼方に山頂が雲に隠れた伊吹山が何とか望めた。展望稜線をちょっと東進、岩場手前の見晴しのよい道端で定番の昼食だ。大自然を満喫しながら熱いコーヒーの後、岩場を下って鞍部の白倉峠から登り返しだ。急に増えたアカモノが道端を彩るネマガリダケ密集し、サラサドウダンが時々姿を見せる尾根道を頑張って登ると金糞岳山頂広場だ。かつて残雪期に八草トンネルから山頂をめざしたが新雪のため挫折したのもよき思い出だ。すっかり曇り空になり、展望もいまいちの愛想のあまりよくない山頂を素通り、ブナ林の散在する急な尾根道を下る。大朝頭手前で鳥越林道を左に分け、ピークを越え、小朝頭へ最後の力を振り絞って登り、急坂を下ると車一台だけ残っている連状口だ。ここでチャリンコをゲット、楽な下り坂をすーっと下れると思いきや、急坂過ぎてブレーキを握り締める指の痛さを我慢して、キャンパーが帰ってしまった寂しい高山キャンプ場にやっと帰りついた。帰りは谷坂トンネル経由の最短コースで、山頂だけ雲をすっぽりかぶった伊吹山を眺めつつ長浜ICへ、休日の湖西道路は気分を害すること間違いなしなので、気のせいか最近は無茶な運転の減った高速で順調に帰阪した。
白倉岳付近の展望稜線、標高千米辺りに散在するブナ林や季節に見合った草木などがこの周回コースの魅力だ。水場がないため周回には十分な水が必要だ。
(白倉岳から登ってきた花房尾根(右)と下る予定の中尾尾根(左)を望む)
(白倉岳山頂)
(展望稜線を東進) (正面に見える金糞岳)
(岩場付近の劇下り) (付近に咲くサラサドウダン)
(白倉岳を振り返る)
(展望のない金糞岳) (ブナ林もある中尾尾根下り) (しんどい最後の登りで小朝頭)
(やっと連状口へ) (連状口に咲くレンゲツツジ)
(連状口を振り返る)
(連状口展望台から長浜方面を望む)
★道で出会った花
ギンリョウソウ(高山) ?(滝谷頭) コアジサイ(滝谷頭)
アズキナシ?(奥山) ヤマボウシ(奥山) ニガナ(奥山)
マルバフユイチゴ?(ゴロウ頭) オオナルコユリ(ゴロウ頭) コナスビ(八草出合)
ミズキ(八草出合) ムシカリ残花(八草出合) レンゲツツジ(八草出合)
カラマツソウ(白倉岳) アカモノ(白倉岳)
?(白倉岳)
シャクナゲ残花(白倉岳) サラサドウダン(白倉岳) ノアザミ?(金糞岳)
アマドコロ?(金糞岳) タニウツギ(小朝頭)
ハルシオン(連状口)
★ルート断面図
★地 図
(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)
(参考地図)
・2万5千分の1地形図 近江川合
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