桧塚(1402.0m)明神岳(1432m)

 

★ひとこと   「奥山谷から霧氷の明神平経由桧塚を経てマナコ谷へ」

霧氷の明神岳から中奥の彼方に大台ケ原を望む


★行った日   2018年12月19日(水) 曇一時晴 稜線風強し 単独

★コース

 高槻4:28(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、大和高田BP)=橿原高田IC(京奈和道)=御所南IC(R309、R169、R370、県道16、R166、加杖坂林道、千秋林道)=7:28千秋林道鎖ゲートP7:47→誉橋8:10→8:30万歳橋8:33→9:03ワサビ谷渡渉9:10→奥山谷出合渡渉9:52→10:25休憩10:33→二俣11:11→11:50明神平11:57→12:30(1432m)明神岳12:36→判官平12:59→13:21(1420m)桧塚奥峰13:26→13:42(1402.0m)桧塚14:00→稜線別れ14:09→作業小屋14:32→15:09マナコ谷登山口15:13→15:35千秋林道鎖ゲートP15:44(千秋林道、加杖坂林道、R166、県道16、R370、R169、R309)=御所南IC(京奈和道)=橿原高田IC(大和高田BP、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速、名神)=高槻18:45

 霧氷を期待して台高の明神平から桧塚界隈だ。千秋林道から奥山谷ルートで明神平を経て桧塚経由マナコ谷ルートで周回の計画だ。奈良方面からR166の高見山トンネルを過ぎて加杖坂林道に入り、青田発電所で右折して千秋林道を木屋谷川に沿ってしばらく進むと鎖ゲート前の駐車場だ。
 鎖ゲート横で登山届けを出し、久しぶりの千秋林道を正面上方に桧塚の霧氷が朝日に輝くのを眺めながら歩き出す。遥か下方の流れを見ながら地道林道を進み、誉橋を渡ってUターンカーブした先が下山予定のマナコ谷登山口、その少し先が万歳橋だ。橋の手前から木屋谷川の右岸に沿って伸びる山道に入る。しばしばガレ場の枝沢を横切りつつ間伐材の散らばる植林帯の急坂を等高線をなぞるようにトラバースする道だ。斜面に張り付いた踏み跡は滑りやすく、右下に白い牙をむく木屋谷川に恐怖感を覚えながら歩を運ぶ。三筋の滝を過ぎ、斜面をへつる道を辿り、殉職の碑を過ぎるとワサビ谷出合だ。わさび谷へ一旦下り、河床を飛び石伝いに数十メートル遡ってから左岸へ取り付く。

(青田発電所から千秋林道へ)  (千秋林道鎖ゲートを出発)   (朝日に映える霧氷の桧塚)

     (誉橋を渡る)      (マナコ谷登山口を横目に直進)   (万歳橋手前から左へ)

     (万歳橋を振り返る)      (しばしば枝沢を渡る)     (急斜面のトラバース道を行く)

   (足下に見える三筋の滝)     (斜面のへつり道が続く)       (殉職の碑もある)

     (ワサビ谷へ降りる)    (十数メートル河床を遡る)    (ワサビ谷左岸へ取り付く)

 トラロープが張り巡らされ、落葉に隠れた滑り易い急坂をジグザグに登ると枝尾根に乗る。ここは下りたくない所だ。尾根には大木に小さな道標があり、ルートは尾根越で西へ下っている。尾根通しに北へ登る踏み跡もあるが、地形図を見ると岩稜もなくP1286を経て判官平へ登れるようだ。機会があれば次回に試行したいものだ。薄雪の乗った滑り易い岩稜をトラバースして木屋谷川沿いにしばらく進むと、急に岩壁の上で行止り、かつてあった桟道の名残りと思われる。少し手前の見落とした目印テープの地点から補助ロープを伝って奥山谷出合の河床に下り、飛び石伝いに正面の奥山谷左岸に渡る。奥山谷、木屋谷ともいまは水量が少なく岩石の積み重なった谷だが、奥山谷を遡ると小滝の連続する美しい渓谷だ。かつて2005年2010年に奥山谷を下っているが、その曖昧な記憶では薄暗い深山幽谷だったが、今回は木々が葉を落としたせいもあるが、意外に明るい広々とした渓谷だ。トラロープを掴みながら岩肌を這って進む所も一部あるが、危険な箇所は少なく注意深く左岸の斜面のトラバース道を進む。Ca1050地形図の崩壊地も通過、Ca1100で右岸に渡り、岩盤を越えたりして河床を進むが、殆んど左岸を辿る道だ。しばらく進むと沢が広くなり、直進の谷筋から右へ別れる二俣だ。

(トラロープで滑り易い急坂登り) (ジグザグに枝尾根へ向う)   (枝尾根を上れば判官平?)

     (枝尾根の表示)     (滑り易い岩稜をトラバース)   (目印テープで右下の谷へ)

  (左は奥山谷。右は木屋谷)  (ロープを伝って河床へ降りる) (奥山谷左岸へ飛び石で渡る)

  (爽やかな奥山谷の小滝群)    (左岸を注意深く進む)     (トラロープで岩肌を這う)

  (なだらかな沢筋を進む)  (Ca1050地形図の崩壊地を行く)   (美しい渓谷美の道)

    (Ca1100右岸へ渡る)     (岩盤の河床を進む)      (沢が広くなり二俣を右へ)

 広い沢筋を漫然と登る道となり、気のゆるみからか、いつもの片足0.7Kの軽登山靴ではなく1Kの普通の登山靴のせいか、体力の弱体化もあって疲労困憊、休み休みやっとこさ明神平到着、わさび谷からエリアマップで2時間の所2時間40分だ。きょう初めての登山者にまじって、かもしか荘から風の強い東屋周辺をぶらぶら、霧氷の樹林越しに眺める薊岳とその両翼に伸びる稜線が素晴らしい。霧氷の木々をぬうように国見岳の山並を振り返りながら三ッ塚へ、薊岳を右に分け、霧氷が成長しつつある強風の稜線をなだらかに登ると明神岳だ。霧氷の樹間を窓枠にして中奥の谷筋を正面に、白鬚岳の彼方に霞んだ大台ケ原が浮かぶ景観が素敵だ。ここでチェインアイゼンを履き、縦走路を右に見て左へブナ林を下るが、薄雪に滑ることもなく神経を遣わずにどんどん歩けるので快適だ。桧塚方面から戻ってくる登山者に挨拶を交わしつつ霧氷のブナ林を進み、判官平を経てP1394だ。ヒキウス平を右に見て左折、千秋峰を左に見ながら登ると桧塚奥峰だ。遠方は霞んでいるが、台高の山並の彼方に霞んだ曽爾の山々が望めたが大峰山脈は雲の彼方だ。風が強く寒いのですぐ桧塚へ向う。


(意外にしんどい広い沢筋を登る)(なだらかな自然林を行く)   (天理大かもしか荘に到着)

  (明神平から薊岳を望む) (明神平から国見岳の山並を望む)   (三ッ塚へ進む)

    (三ッ塚を明神岳へ)      (明神岳へ向う強風の稜線)     (霧氷の明神岳)

   (桧塚へブナ林を下る)          (判官平)      (P1394ヒキウス平を右に分ける)

    (明神岳を振り返る)        (桧塚奥峰)         (桧塚奥峰から桧塚を望む)

                 (桧塚奥峰から台高山脈の展望)

 奥峰から稜線を桧塚へ向うが、この辺りは強風地帯らしく、点在する小木の枝が南へ傾いている。稜線から北方に国見山から高見山を経て三峰山へ伸びる山並みがこれから下る千秋峰の尾根の彼方に望める。気温はそんなに低くないが風に飛ばされないようにフードを締め直し、マナコ谷への下降点を確認してひと登りすると桧塚三角点だ。ピークの風下に隠れて遅い昼食、熱いコーヒーで元気を回復して下山開始だ。先程の下降点から裸地の尾根を下るが時折吹き付ける突風に飛ばされそうになりながらチェインアイゼンに助けられて滑り易い急な坂道を下る。かつて2007年に下った時には草原の中に踏み跡が付いていた感じだったが、今回は霜柱を踏む荒れた裸地が続き草原は薄くなってきたようだ。標高1250で植林帯に入り一息つき、樹林帯の登山道をしばらく辿ると作業小屋だ。小屋の左へ進み、以降何回か広い作業道と交差しながらはっきりした登山道をどこまでも下り、マナコ谷左岸沿いに少し下ると千秋林道のマナコ谷登山口だ。ここでチェインアイゼンを外し、林道をぶらぶら下ると1台しか止まってない駐車場だ。帰りはいつも渋滞の京奈和道は無論、近畿道の摂津北IC、名神の茨木ICとも本線上に数百メートルの車列、高槻ICでやっと高速を出て、年末渋滞に悩まされて帰宅。
 陽光に輝く霧氷には出会えなかったが標高1200メートル以上では今冬初めての氷の華を楽しむことができた。久しぶりの奥山谷だが意外に明るい小滝の美しい渓谷だ。粉砂糖を振りかけたような渓谷美を再認識だ。ただ心肺機能の弱体化はいかんともし難く、これからもじっくり時間をかけて余裕を持って山を楽しむつもりだ。

 (奥峰から桧塚へ稜線を下る)  (強風の稜線を桧塚へ)        (稜線から桧塚へ)

               (桧塚へ向う稜線から三峰山方面を望む)

    (桧塚三角点)       (稜線から桧塚奥峰を望む)    (千秋峰への下り地点)

   (強風の裸地を下る)     (裸地の稜線を振り返る)      (岩尾根を下る)

(飛ばされそうになりながら下る) (やっと植林帯へ逃げ込む)     (作業小屋を左へ)

  (美しい杉林を下り続ける)    (マナコ谷登山口へ)     (鎖ゲート駐車場へ戻る)


★道で出会った花(花はなし)

★ルート断面図


★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)


(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大豆生(まめお)、七日市

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