第37日目(81番白峰寺〜83番一宮寺)

 

★巡拝寺名

81番白峰寺 82番根香寺 80番一宮寺

★ひとこと   「雪しぐれの国分寺から五色台を巡り一宮へ」

五色台ドライブウエーから高松市街、屋島を望む

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★巡拝日   2005年3月13日(日)  曇時々雪しぐれ
 
★日記

 国分寺から白峰へ向かう道 国分寺町展望台からの眺め    国分寺町展望台

   ヒサカキの遍路道       十九丁の三差路         閼伽井(あかい)

        丁石          摩尼輪塔と下乗石       81番白峰寺山門

  81番白峰寺大師堂      81番白峰寺本堂          白峰寺参道

 雪しぐれの中を出発、白峰への登り口をちょっと間違えたが、旧道のラブホテル横を曲がると遍路道です。途中で神戸のUさんと一緒になって国分寺町展望台まで登りました。Uさんは土日のみを利用して四国に渡り、徳島を終了して今は香川を歩き大師の旧跡を熱心にたどっているそうです。どんな方法でもその人なりの方法で遍路すればよいと思います。尾根まで登るとドライブウエーを横切り、松林の中にヒサカキが茂る快適な遍路道を3札所(80番国分寺、81番白峰寺、82番根香寺)への分かれ道となっている十九丁へ向かいます。十九丁から約2時間かけて81番白峰寺をピストンです。途中、閼伽井や摩尼輪塔などがあります。

●閼伽井(あかい)と丁石
閼伽井とは神仏に捧げる水の湧く井戸のことです。この付近は白峰時の寺領で、この井戸のことは白峰時縁起の中に記述されています。水は枯れることなく、遠い昔からここを通るお遍路さんはこの冷水で喉を潤し手を清めたことでしょう。
ただ1人山道を歩くお遍路さんにとって頼りになったのが丁石です。これは岩石に地蔵菩薩と次の札所までの丁数を刻んだ舟型の石仏です。(1丁は約109メートル)
丁石は江戸時代後期に建てられ、五色台山上には数多く残っています。この丁石は当時の人々がお遍路さんの道中の安全を祈願して建てたものです。丁石は五色台山上に分布している花崗岩で作られています。おそらく庵治などの石切り場からここに運んだのでしょう。

●摩尼輪塔(まにりんとう)と下乗石
摩尼輪塔(県指定有形文化財)は苦しい仏道修行の中でも特に最終の位を表す「摩尼輪」(塔の円板部分)にちなんでこのように呼ばれています。また、この塔は下に「下乗」と書いてあり、長い遍路道もやっと聖地に近づいたことを教えています。下乗とはここから聖地であるからどんな高貴な者でも乗り物から降りて自分で歩いて参拝しなさいということです。この摩尼輪塔は1321年(元応3年2月18日、鎌倉時代末)密教の僧、金剛仏子宗明によって建てられた全国でも珍しい塔です。

   五色台ドライブウエー      82番根香寺          82番根香寺

                  五色台から高松市街の俯瞰

 香東川河床を渡る遍路道  昨秋台風で荒れた遍路道     香東川の高松道

   83番一宮寺山門       83番一宮寺本堂       83番一宮寺大師堂

 十九丁から遍路道を登るとドライブウエーにでます。ここにはレストランがあるが、きょうは閉店ですので宿で弁当を作ってもらったのが正解でした。ここから遍路道を下ると79番根香寺仁王門です。木々の茂る参道を一旦下ってから石段を上ると本堂や大師堂があります。ドライブウエーまで同じ道を戻ります。たまたま、国分寺町の女性の単独ハイカーと一緒になりましたが、この辺りは瀬戸内も見渡せるハイキングコースが沢山あり休日にはハイカーでいつも賑わっているとのことでした。
 ドライブウエーを鬼無(きなし)へ下ります。きょうは風が強く滅法寒かったが空腹には勝てず、寒いなか道端でたったまま高松市の絶景を楽しみながら弁当を食べました。鬼無の本津川を渡る遍路道の橋は昨秋の台風被害で通行止でした。この辺りの河川流域は荒れており昨年の被害が相当大きかったようです。香東川の河床を渡る遍路道は一部流されて通行止でしたが、幸い水量が少なかったため歩いて渡ることができました。高松道をくぐった後は住宅街を遍路マークを頼りに右左折を繰り返します。県道12を横断すると83番一宮寺です。
 きょうは滅法風の強い時々小雪の舞う寒い1日でした。宿は温泉ですので思いっきり手足を伸ばして明日に備えて疲れをとりました。

★納経帳

     81番             82番      83番

★ルート断面図

★地  図