三久安山(1123.2m)阿舎利山(1087.2m)


★ひとこと   「音水湖側から三久安山を経てブナ尾根で阿舎利山へ周回」

三久安山のブナ原生林

★行った日   2021年10月15日(金)  晴一時曇   単独
 
★コース

高槻4:57(新名神、中国道)=山崎IC(R29、三久安林道)=7:22林道登山口7:33→作業道登り口8:13→8:30平地(Ca930)8:36→△981 8:48→9:12休憩9:19→稜線出合9:39→9:51(1123.2m)三久安山10:10→稜線出合10:20→梯子分岐10:35→10:51P1019南10:59→△932 11:12→11:38休憩11:47→林道登山口分岐12:28→12:44(1087.2m)阿舎利山(昼食)13:06→林道登山口分岐13:13→作業道出合13:34→14:04林道登山口14:16(三久安林道、R29、県道48、県道6)=養父IC(北近畿豊岡道、舞鶴若狭道)=丹南篠山口IC(県道306、R372、府道407、府道46)=高槻17:40

 今週末の雨を境にぐっと秋らしくなるご宣託だ。今年の異常な暑さの最終日に、久しぶりに展望とブナ原生林を期待して、奥播磨の揖保川源流域に位置する三久安(さんきゅうあん)山だ。楽をしようと比較的標高の高い所まで車で行ける、音水(おんずい)湖側の林道登山口を起点に三久安山と阿舎利山を周回の計画だ。山崎ICから揖保川沿いにR29を北上、音水湖畔から三久安林道を東進し、舗装の切れた拡幅部の林道登山口に縦列駐車だ。
 小谷の対岸に阿舎利山方面へ向かう作業道を右に見て、三久安山登山口標示の立つ作業道を直進だ。クローラ(キャタピラ車)でないと通れない急なガレ場の道で伐採地を上り、ススキの生い茂る草深い作業道で高度を上げる。朝露に濡れながら雑草や小木の茂る平坦地を過ぎて南に阿舎利山を眺めながら山腹を斜めに登ると作業道登り口だ。作業道と別れて尾根道に取り付く。標高差100mの急な植林帯と伐採地の境界尾根を頑張ると広葉樹の若い2次林だ。ここで一息入れ、植林尾根を進み、共聴アンテナの残骸の先が△981だ。樹間から南に阿舎利山と一山の頭が望めた。アップダウンを繰り返しながら植林帯尾根を進むと、やがてカエデなどの広葉樹尾根となり、木漏れ日を浴びて輝く枯葉絨毯が美しい。標高1000mを超えるとブナ林となり、急坂を頑張ると稜線出合のピークだ。

  (三久安山の林道登山口)  (右は阿舎利山へ向かう作業道)    (急な作業道を進む)

  (草深い緩斜面の作業道) (作業道登り口から急な尾根道へ) (伐採地との境界を登る)

  (二次林の平地(標高930))        (△981)         (△981から南を望む)

    (植林尾根を登る)      (標高1000を過ぎるとブナ林)      (稜線出合)


 大木ブナ点在の稜線を下って登り返すと三久安山の丸い山頂だ。見晴しはあまりよくなく、北の樹林越しに藤無山の山並みが望めるだけだ。山頂から3方向に尾根が伸びているが、大木ブナの散在する尾根筋の原生林は見事だ。無人の山頂を独占後往路を戻り、稜線出合を溝谷の標示通りに下ると、溝谷から延びている蓮花岩山林道の梯子登山口へ下る分岐だ。梯子登山口を左に見て直進、平坦な稜線をしばらく進むとP1019の大岩だ。岩稜の右を巻いて破れたネットに沿ってプチ藪の稜線を下ると藪の中の△932だ。古い昔に来た時には見晴しもよく、P1019から尾根を直進して蓮花岩山林道の終点へ下ったが、いまは藪っぽくなっているようだ。△932に音水湖の手書き標示があるが、踏み跡もなく難路らしいので下るのは遠慮して計画通りに阿舎利山へ向かう。プチ藪尾根をしばらく下ると最低鞍部手前の明るい伐採地ピークだ。東の展望が開け、伐採地が眼前に広がり、遥か彼方に笠杉山や須留ヶ峰の山並みが望めた。

    (ブナ林を登る)         (三久安山三角点)     (三久安山樹間から北を望む)

 (稜線出合を溝谷へ向かう)     (梯子登山口分岐)     (P1019岩稜の右をへつる)

 (破れたネットに沿ってプチ藪)        (△932)         (伐採地ピークへ)

                  (伐採地ピークから東を望む)


 破れたネット沿いにイバラに引っ掛かれながらプチ藪コギで下り、最低鞍部と気づかずに上りに転じ、疲れた足を引きずって歩きやすくなってきた稜線を登ると972尾根出合だ。左側植林帯、右側自然林の稜線を、左下に林道をチラチラ見ながらアップダウンを繰り返しつつなだらかに登ると林道登山口分岐だ。この辺りから標高1000mを超えて大木ブナ点在の広葉樹林が広がり、2本の門番の大木ブナが現れると阿舎利山だ。林間の三角点広場から展望はないが、北方の切り開きから氷ノ山が望めた。今シーズン初めてのカップラーメンと熱いコーヒーで元気を回復、下山開始だ。往路通りに少し戻り、分岐から林道登山口へ下る。尾根を少し下ると幅広となり、踏み跡もナビテープも見当たらないので適当に急斜面を下る。やがて下方の杉木立の間に作業道が見え、倒木を乗り越えて急坂を下って作業道に降り立った。この辺りには作業道が沢山枝分かれしているので、どこかの作業道に降りられるようだ。作業道の分岐が多いが、GPSで目的地を見ながら見当をつけて下り、橋の落ちた小谷の対岸の林道登山口に帰着した。帰りのルートは、高速代節約と枝豆ゲット(10/11発売開始)を目的に養父から丹波篠山を経て一般道で帰阪した。高速代は3210円/860円だったが所要時間は2時間半/3時間半だ。なお、いつもの道端の即売場がなく枝豆が買えなかったのが残念だ。
 揖保川源流域に千米超えの山が、南から東山、一山、阿舎利山、三久安山、藤無山があり、中でも三久安山のブナ原生林が美しい。ふるさと兵庫100山にはなぜか阿舎利山だけ選ばれていない。林道登山口から伐採地の荒れた作業道が続くが樹林帯に入ると爽やかな稜線が続き、最後に三久安山に近づくとブナ原生林が素晴らしい。阿舎利山までの主稜線は最低鞍部付近でプチ藪コギがあるが踏み跡が途切れることはない。阿舎利山からの下りは踏み跡は不明確だが縦横に付けられた作業道に降り立つことができる。どうでもよいことだが、今回で藤無山-三久安山-阿舎利山-一山-東山まで稜線歩きがつながった。

。  (972尾根へブナ林を登る) (植林帯越しに左下に見える林道)   (林道登山口分岐)

 (阿舎利山門番の大木ブナ)      (阿舎利山三角点)    (阿舎利山から氷ノ山を望む)

  (分岐からブナ尾根を下る)    (幅広尾根を適当に下る)   (作業道始点に降りたつ)

(作業道分岐をGPSを見ながら下る)(急な作業道を下り続ける)   (林道登山口帰着)

★道で出会った花

      ミツマタ               ガンクビソウ           マツカゼソウ


          ?               サワアザミ?           カマツカ

★ルート断面図


★地  図

(備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・2万5千分の1地形図  音水湖

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