山ノ神の頭(1008.9m)添谷山(1250.1m)

 

★ひとこと   「三之公から山ノ神の頭を経て添谷山経由筏場へ」

御座ぐらから大台ケ原方向を望む


★行った日   2015年5月10日(日) 晴 単独

★コース

高槻2:41(近畿高速、西名阪)=柏原IC(R165、県道30、R309、R169、県道224)=4:57筏場(自転車デポ)5:01(県道224、三之公川林道)=5:22三之公5:42→登山道出合6:21→P773 6:44→7:17休憩7:22→8:20(1008.9m)山ノ神の頭8:28→(1060m)湯谷の頭9:01→P1125 9:26→北谷隧道分岐10:00→トチノキ平10:33→父ヶ谷の高11:10→12:03P1094B 12:24→杉又高手前12:58→13:26振子辻13:31→P1118 14:32→14:32引水サコ14:44→御座ぐら15:10→15:35(1250.1m)添谷山15:42→縦走路分岐16:21→登山道合流16:40→釜之公吊橋17:33→筏場18:13(県道224、三之公川林道)=自転車(9.3km)=19:16三之公19:25(三之公川林道、県道224、R169、R309、県道30、R165)=柏原IC(西名阪、近畿高速)=高槻21:54

 台高中南部の山ノ神の頭-大台辻の周回コースだ。三之公(さんのこう)から山ノ神の頭を経て台高山脈を南下、大台辻手前から筏(いかだ)場へ下る計画だ。長時間ルートなので早朝出発、明るくなり始めた入の波(しおのは)から本沢(ほんざわ)川沿いの道に入り、夜明けを迎えたが朝霧の立ち込めて薄暗い筏場に自転車をデポ、少し戻って栃谷から北股林道を経て三之公林道を進むと終点が登山口だ。筏場、三之公とも露のついた車が止まっているのでテンパクの登山者のようだ。
 小さな鳥居横から小径を下り、立派な丸太橋で明神谷を渡り、休憩所の左から山道に入る。明神谷左岸に沿って登山道が続いているが、茸股(きのこまた)谷へ向う散策路もあるので東の山肌へ取付き、滑りやすい急坂を小木を頼りに登る。岩稜を左に巻いて小尾根を頑張って登ると右下に登山道発見、以降これをたどるが、この道は休憩所より右に登り口があるようだ。急な落葉樹の森をジグザグに時々丸太階段もまじえて登るとP773ピークだ。ここまで北側斜面なので日陰ばかりだったがこのピークでやっと早朝の木漏れ日を浴びて小休止だ。ここから東北へ方向を変えてなだらかなヤセ尾根を進み、東西方向の尾根に乗るとシャクナゲや大木の尾根を東へ急登するとP904だ。下りの際はこの尾根を直進しないよう要注意だ。東へ二重稜線の池を左下に眺めながらなだらかに下り、鞍部で茸股谷の大障子(おおしょうじ)滝を左に分け、トウヒやブナの原生林の幅広尾根を登る。やがて明るいヒメシャラやブナの細い尾根となり、頑張って登ると四方から尾根の集まった山ノ神の頭だ。左の北尾根が馬ノ鞍峰(うまのくらみね)、直進の東尾根が振子辻(ふりこつじ)、右の南尾根は行き止りだ。いつもは人の多い山頂だが、いまは新緑の木漏れ日が美しい清々しい静かな広場だ。山頂から東へヤセ尾根をちょっと下ると南側が切れ落ちた稜線だ。これからたどる振子辻へ向う稜線とその彼方に大台ケ原が望める。

   (三之公登山口広場)        (明神谷を渡る)      (休憩所の左から山道へ)

 (山道から尾根筋を東へ直登)      (登山道に合流)       (P773から北へ)

   (P904の稜線を行く)         (二重稜線の池)      (標高950の幅広尾根を行く)

     (ヤセ尾根を登る)        (山ノ神の頭三角点)      (ヤセ尾根を東へ下る)

            (山ノ神の頭直下の稜線の崖上から大台ケ原方向を望む)

 ヤセ尾根の続く岩稜を越えると湯谷の頭だ。所々でシャクナゲの咲くアップダウンの激しい稜線を進み、P1125を過ぎて樹間から大杉国見山を眺めながら台高らしいミズナラ、ヒメシャラ、ブナなどの大木の茂る稜線を下って登りきると北谷隧道分岐ピークだ。2週間前にうぐい谷高を経てここから隧道へ下っているので油断して県境尾根の一つ東の尾根を下り、尾根端で間違いに気付き、再度登り返してトチノキ平へ下った。爽やかなトチノキ平で5、6人のテンパクパーティーと歓談、筏場と三之公に車を置いて僕と逆方向に周回だそうだ。数輪咲いているシロヤシオを眺めながら新緑の平地、トチノキ平を後にして父ヶ谷の高への急登だ。2週間前のニホンアナグマの愛らしい姿を思い出しつつ父ヶ谷の高のピークだ。中井高から下ってきた時は単なる通過点だったが、縦走路を通ると確かにピークだ。ここから振子辻までが僕の未踏区間だ。このピークから南よりの尾根を下ってしまい、あわてて県境尾根に修正だ。シャクナゲまじりの尾根をP1094を過ぎて下り、P1094Bの所々地肌が露出した西に伸びる尾根を眺めながら、鞍部から登り返すとP1094Bピークだ。倒木に腰掛けて大休止の昼食だが、まだまだ前途遥遠なので手早く済ませて出発だ。前方のピラミダルな杉又高を眺めながら稜線下りだ。

     (岩稜帯を行く)           (湯谷の頭)              (P1125)

(迷い易い北谷隧道分岐ピーク)  (爽やかなトチノキ平)     (父ヶ谷の高へ急な稜線を登る)

 (稜線からうぐい谷高を望む)      (父ヶ谷の高)       (P1094Bへ稜線を登る)

  (P1094Bで大休止(昼食))    (モミジの尾根を行く)   (稜線から前方に杉又高を望む)

 杉又高の肩を越え、そのピークを後ろにして稜線を西へ進む。逆コの字ルートの上面のシャクナゲ咲く稜線からピラミダルなP1094Bや歩いてきた山ノ神の頭から続く稜線が望める。次のピークがP1122の東肩に位置する未踏区間終点の振子辻だ。筏場の手書き表示があるが、3年前に釜之公吊橋から北谷、屏風岳下を経てここへ登ってきたルートを指すと思われる。アップダウンを繰り返しながら逆コの字の屈曲点の「迷」表示通りに進み、最後の鞍部へ下ると引水サコだ。不動谷の上流に当たる小沢にはチョロチョロ水があり、水を補給するが、渇水期は涸れ谷の危険性十分だ。沢筋から大木の茂る急坂を登り、最後にシャクナゲの岩場のロープ場を頑張ると絶景の御座ぐらだ。岩肌にはきょう初めて目にするアカヤシオが風に揺れ、足下には本沢川、正面には下る予定の尾根、その彼方に大台ケ原が連なる絶景だ。岩頭を飛び石伝いに渡り、木の根の絡まる急坂を下り、アカヤシオの点在する稜線を登ると添谷山(そえたにやま)だ。

   (杉又高手前の稜線)      (尾根に咲くシャクナゲ)  (振子辻手前から稜線を振り返る)

       (振子辻)         (屈曲点の手書き表示)       (P1118から下る)

 (テンパク適地の引水サコ)   (引水サコのチョロチョロ水)     (御座ぐらへ激登り)

   (絶景の御座ぐら岩頭)     (岩頭から屏風岩を望む)    (添谷山へ尾根道を行く)

                (御座ぐら岩頭から大台ケ原方面を望む)

 ここまで来るともうヘトヘト、惰性で上り下りを繰り返しているだけだ。ここからは筏場までの時間が読めるので、座り込んで熱いコーヒーで自分の足に乾杯だ。ちょっと回復したところで出発だ。ヒメシャラやブナの大木林の雰囲気のよい幅広尾根が続くが、奈良県側より三重県側になだらかな斜面が広がっている。疲れもあって判断力が鈍り、ピーク毎に間違った尾根に入る始末だ。大台辻まで行くと筏場道の崩落場所を通るので、縦走路から短絡して銀冷水近くへ下る。P1250の一つ手前のピークから西北尾根を下り、Ca1200で北尾根に乗り換え、Ca1150で西北尾根を下るのがポイントだ。銀冷水付近で筏場道に合流、道なりに下るが荒れ方が想像以上、倒木は無論、小沢毎に崩落だ。昔の筏場道を想定してヘッデン下山などは到底無謀だ。三十三荷(さんじゅうさんに)坂を過ぎて植林帯のましな道となり、釜之公吊橋からそこそこの道で筏場へ明るい内に到着だ。ここでチャリンコをゲット、栃谷までの下りは快調だが三之公林道に入って、歩いたり2速で頑張ったりして、明るさの残る三之公水場で顔を洗って水をがぶ飲みして蘇生だ。これで明神平から大台ケ原まで5回の分割、明神平−池木屋山(いけごややま)池木屋山−弥次平峰(やじへいみね)東分岐弥次平峰−山ノ神の頭、山ノ神の頭−大台辻、大台辻−大台ケ原で日帰り台高縦走完成だ。達成できたのも今まで一緒に登ったリハビリ中のKさんのお陰です。今回は達成感よりあーしんどかったが正直な気持ちだ。
 無風の好天に恵まれ、裏年のシャクナゲ、早過ぎたシロヤシオだったがピンクのアカヤシオをはじめ初夏の新緑と花を楽しむことができた。また、ブナ、ヒメシャラ、トーヒなどの台高の原生林の稜線が素晴らしい。きょうの縦走路は総延長も長いがアップダウンが続くのでしんどい尾根歩きだ。カシミールの累積標高は高くでるが、それでも2000メートル以上は厳しい値だ。

  (林間の添谷山三角点)        (幅広尾根を行く)    (縦走路分岐から西北尾根へ)

  (北尾根へ分岐して下る)       (植林尾根が続く)    (銀冷水付近で登山道合流)

   (登山道の崩落が多い)    (三十三荷の建物残骸)        (釜之公吊橋)

      (桟道を下る)         (五色湯付近を下る)   (筏場から10キロのチャリンコ)

★道で出会った花

    シャクナゲ(山ノ神)       シロヤシオ(トチノキ平)      ヤマツツジ(隧道分岐)


   フモトスミレ?(父ヶ谷高)     アカヤシオ(御座ぐら)       ガクウツギ?(吊橋)


★ルート断面図

★地  図

 (備考)この地図および断面図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第90号)

(参考地図)
・山と高原地図       大台ケ原・高見・倶留尊山
・2万5千分の1地形図  大和柏木、宮川貯水池、大台ケ原山、大杉峡谷

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